Toshiharu Tsushima
世田谷代田駅
うなぎ
なぜか鰻が食べたくなった。土用の丑の日だからではなく、ただ単に食べたいと思った。いや、正確に言うと食べなければならなかった。 お一人様、気軽さを謳う私…鰻のレビューは少ない。うな鐡(渋谷)、浅羽屋本店(長谷)、鰻若松(蒲田)、尾花(南千住)くらいか…。 今回は食べた事のない「白焼」を味わえる鰻屋を選んだ。実はウォーキング時によく通り過ぎていた老舗の店。昭和の香りを感じる店を見上げながら、大きく粋な暖簾を2度ほど潜った。 店内は鰻の匂いが染み付いたような茶系の内装で広くない。テーブル席と座敷があったが、二度とも気分は座敷。大きく深呼吸しなから、お目当ての二色の鰻をじっくり頂くことにした。 ●蒲焼と塩焼の二色ひつまぶし ●二色鰻重(松) ひつまぶし…①そのまま、②薬味を入れて、③出汁をかけてお茶漬け風にという、通常の黄金律に加え、蒲焼と白焼の楽しみが加わる。どちらも焼き方に違いがあるにせよ、風味や口当たりは申し分なく、レア感十分な味わいで美味。 鰻重…山葵で頂く白焼は自身初だったが、上品な感じが良かった。こんな食べ方すら知らなかった自分の低い経験値、少し頭痛がしてくる。蒲焼はガツンとくる代々受け継がれたタレがいい。食欲を掻き立てる甘みと旨みは流石の味。 白焼と蒲焼。白と黒か…典型的なA型である私の性格に似ている。古いタイプで、適当にうまくやるのが苦手。要領も悪い。ただ、経験して得られた沢山の想い…良くも悪くも自分にとっては貴重なスパイスだったな。無駄なものはひとつとしてなかったと思う。 まるで、今までどうしてもハメられなかったジクゾーパズルの欠片が、少しずつ合わさり、つながっていくよう。とても嬉しい。自分自身を探索・内省し、想いを結びつけていくナラティブ。この経験の振り返りを大切にしながら、これからも過ごしていきたい。 全ての出来事には意味があり、つながっていると思う。 そして、ありたいと願う未来へと踏み出していきたい。 大変美味しかったです。 ご馳走さまでした! #二色ひつまぶしと鰻重…つながっていく想い