日本料理の魅力を世界中にあまねく知らしめたミシュラン三ツ星。山本シェフのレストラン、『龍吟』。 五感全てが鳥肌の立つほどの衝撃を覚える、感動、至福の時間を過ごせます。 お値段は、いきます。が、日本、和食好きにはそれ以上の満足、一生に一度は行く価値を見出だせます。 行きたいなあと囁き続け、誕生日のお祝いにご招待頂きました。 接客、和食器、新しいを取り入れる完全なお料理。 どれも完璧ながら、肩肘を張らずに食事を堪能出来ることが最高のお店の証拠。 御成門に在る、当時画期的にワインと日本料理を融合させた徳島の料亭青柳から独立し、試行錯誤の末辿り着いた独創性豊かに食材の味を見事に引き立てるどれも言葉を失う一品。 夏の終わりから秋が始まる今、お料理に季節の移ろいを表現したコース仕立て。 温菜からスタート。 綺麗な木目の小盆に二種。濃いだだちゃ豆のスープに、粒の大きな雲丹が器の半分ほど。雲丹の粒の食感を感じられます。もう一つは、上質な毛蟹にトマトのジュレ、どんぶり添え。ジュレの昆布出汁が毛蟹と融合。 次に蒸し鮑のスープ仕立て。鮑を模した大きな器に見るからに高級品の蒸し鮑、揚豆腐の上には肝醤油。蓋を空けて頂き直ぐに、鮑の蒸し汁で出汁を取ったスープを投入、演出もミシュラン。 温菜のお酒は、黒龍の龍を頂きました。 そしてお待ちかね、龍吟の名物、7種の向付け。日本人に生まれたことに感謝と誇りで一杯になります。美しい絵画のよう。 向付は、辛口の尾瀬の雪どけと共に。 山本ワールドクライマックス、メインには、ニュイサンジョルジュ2010年大好きな作り手ラルロをセレクト。 まずは、香川牛の陶板すき焼き。温玉ですき焼きにする楽しい一品。 次に、岩手産松茸のスープに飾り包丁を美しく入れた鱧のしゃぶしゃぶ。鱧がまるで白菊のような形になり目も楽しめる、日本、夏から秋への移ろいを見事に表現した薫り高い贅を尽くした一品。 焼き物は皮を剥いた茄子を秋刀魚で巻き、炭火焼き、栗のパウダー、銀杏添え。 奇跡の鰻、10万尾に一尾しか取れないという琵琶湖産天然物。噛み締める度に変化する味。衝撃の一品。 ご飯は赤ムツの炭火焼き、だだちゃ豆の炊き込みご飯と共に。 水菓子はごめんなさいをしてデザートワインに代えて頂き、また次のお楽しみ、2階のウエィティングへ移動。 大きな可愛い二羽のフクロウがお出迎え。 何から何まで今、現在の最高級日本の象徴のお店。伝統も新しさ、外人、外国文化を受け入れる日本。そして守る日本。 お料理と共に和食器、特に江戸切子、輪島塗には溜め息の連続。 日本食は、彩り、食器を含め世界一のお料理。 素晴らしいレストランで新たな歳明けを迎えられました。 ずっと寄り添いたい大人同士の記念日にお薦めです。 また、この投稿が400件目、素晴らしいお店でキリ番を迎えることが出来ました。