2015年10月、「日本橋橘町 都寿司」が「日本橋蠣殻町 すぎた」として移転オープン。 前回から7ヶ月ぶりの訪問が、待ち遠しかった。 予約は、既に2016年5月まで埋まっており、予約の困難さは相変わらずだ。 店内は、檜をふんだんに使い、和の高級感がある装い。 以前の親しみやすさに、清らかで凛とした品格が加わっている。 カウンターは9席のみ。 板場が左右の大きな2つの柱にはさまれて、閉じられた空間になっている。 そこはまるで、大将にスポットライトが当てられた、ライブ会場のようだ。 【おまかせ】(15,000円) 新店になっても、価格据え置きは嬉しい。 【お通し】 ■きぬかつぎ 【つまみ】 ■蛸(佐島) 塩とワサビでいただく。 ■漬け鰹(壱岐) 口の中で弾ける弾力。 生姜と浅葱をたたいており、風味が広がる。 ■皮剥 透き通って美しい。 皮剥の肝醤油が秀逸! ■〆鯖、大葉、浅葱、ガリ巻き 鯖は季節を吟味し、今年は11月半ばからようやく使い始めたという。 醤油とわさびでいただく。 ■白子ポン酢 ■茶碗蒸し 食べ進めると、長芋、このわた、梅干が顔を出すという、嬉しいサプライズがあった。 ■えぼ鯛焼き 【握り】 寿司下駄に置かれた瞬間に、す〜っと静かに沈むタネ。 今回のシャリは硬め、温度は低めだった。 私の好きなハードガリも健在。 ■小肌 いつもここから。 2枚を重ね合わせる技。 ■鯛(佐島) 塩〆して、4日間寝かせている。 ■赤身漬け 薄切りにした1枚を二つに折り、厚みを持たせた、超珍しい握り方だ。 赤身そのものを思う存分楽しめる。 見た目はリーゼント(笑) ■鰆 皮目が残され、舌触りが楽しい。 藁で燻していながら、香り付けはほのかに香る程度の絶妙なバランス。 ■春子鯛 昆布〆にカボス。 ■中トロ 口の中で、きめ細やかな繊維が解けて崩れ、とろけるように広がっていく。 十分な厚み。 ■鯵 フォルムがかっちょええ。 ■車海老 口の中に瞬間的に甘みが廻る。 思わず、手から波動拳かカメハメ波が出そうになるくらいの衝撃! ■金目鯛の炙り 生姜乗せ。 ■キタムラサキウニ(はだて) 軍艦ではなく握り。 すっきりした甘みと磯の香り。 ■穴子 煮詰め。 ■玉 ■お椀 【酒】 メニューはない。 豊富に日本酒を揃えており、大将の頭の中に、鮨とのマリアージュが全てインプットされている。 ここはおまかせするのが吉と見て、大正解だった。 ■アウグスビール まずはこれで乾杯! ■而今の濁り ■風の森 ■勝駒 常温。 口当たりがまろやかで、とろみが強い。 これ、めちゃくちゃ美味いぞ! ■ばくれん 冷。 大将の、目配り、気配り、心配り、三拍子揃った心地よい接客と、美味い鮨に、身体中が幸せに満たされた。