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Shingo Inoueさんの My best 2022

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1

京都府

フランス料理

Shingo Inoue

京都でフレンチに行くなら田むらがおすすめ。とここ数年言ってきたが、気づいたら来るのは7年ぶりだった。ちゃんと7年前のことも覚えていただいていて恐縮。奥のテーブル席が多いが、この日は手前のカウンターで。この席だとシェフの顔がよく見えるし、肩肘張らない感じでフレンチが楽しめるので、人数が少ないときはおすすめ。 シャンパーニュで乾杯してアミューズ(1皿に3品)からスタート。続いての2皿目は和食風。蟹真丈に長芋、大黒しめじであんかけスタイルで提供される。ほっこりする美味しさ。こういう形で「お腹の準備」をさせるスタイル、良いよね。 さて前菜の八寸。8品とはいえ、かなりのボリュームだし、彩りが豊か。こレを少しずつ食べながら泡を楽しむってスタイルも試したい。田むらの特徴は必ず一つ寿司が入っていること。この日も炙りの握りが一つ。 続いての一皿は前菜になるのか魚料理の1皿目になるのか。いずれにせよ、うなぎとスナガツオを使った一品。ちょっと脂が乗った魚だがネギを上手く合わせてさっぱりと仕上げる。なんと言っても彩りが綺麗だ。 さて、魚料理は白子・雲子・しいたけ・かぶらを使った一品。丁寧にアレンジされたソースは出汁の味がよくでている。魚料理のレベルが高いとフレンチのコースはスタイルが良くなると思う。 最後の肉料理は牛肉を。この火入れが完璧だった。味付けも当然だけど、やっぱり肉は火入れだ。 シメにご飯と香の物、赤だしをいただき、、、最後はデザートでごちそうさま。レベルが高いのはもちろんのこと、お店の雰囲気、接客の丁寧さが素晴らしい。 「お箸で食べるフレンチ」がメジャーになって久しいが、田むらは和懐石の良さを上手く取り入れてフレンチを昇華させているイメージ。京都でフレンチに行くなら田むらがオススメですよ。 #京都フレンチ

2

東京都

天ぷら

Shingo Inoue

麻布十番のちょっと裏道に、昨年(2021年)4月オープンした天ぷら屋さん「天 よこた」。オープンする前から話は聞いていて、行かねばと思っているうちにミシュランガイド東京2022が発表されて、なんと「天よこた」が最速で一つ星に。早速予約をとって12月に訪れた。 ちょっと分かりづらいが、けやき坂の蔦屋書店から麻布十番に向かって麻布十番大通りを進み、少し右斜に分かれる道を進んだ新しいコンクリート打ちっぱなしのビルの2階。予約時間の5分ほど前に行ったが、最初のお客さんだったためか横田さんがビルの前におられてびっくり。 店内はL字のカウンター。6〜7席ぐらいと決して広くはないが店主との距離が近くアットホームな空間になっている。奥にはオープン時に頂いという特製の時計が飾られていた。なんというか、温かい空間だ。 最初はビールで乾杯してコースが始まる。最初はハマグリのお出汁から。これがほっこりとあたたまる。早速出てくるおつまみはボタンエビのヅケ。一匹まるごとで上には卵がちょこんと乗る。ねっとりとして舌に絡みつくが、後味はスッキリだ。 食べ終わったら、天ぷらの準備が始まる。天つゆとゆず、そして大根おろし。忘れてはいけないのがカレー塩だ。このあたりに横田の伝統を感じる。天ぷらの流れはこんな感じ ・巻き海老 ・巻き海老の足 ・スミイカ ・ブロッコリー ・オーストラリアのアスパラ ・キス ・ヒメコダイ ・海老芋 ・白子(これは山椒塩で) ・舞茸 ・しいたけ ・穴子 ・エビ(味噌エビ) ・ホタテ ・れんこん 圧巻の流れ。どれも美味しかったけど、白子は絶品だった。 最後は「かき揚げ丼」or「かき揚げ茶漬け」が選べるスタイルで、天茶を選んだけど、どっちも食べたい!胃の最後をぐっと埋めたいならかき揚げ丼、サラッと流したいならお茶漬けがおすすめ。シメはりんごのシャーベットを頂いてごちそうさま。流れも含めてレベルの高い天ぷらだった。 お父様が揚げていた「天冨良よこ田」は20年ぐらい前から行っていたけど、10年ほど前からすっかりご無沙汰。色々あったけど、省吾さんが伝統を引き継ぎながら新しい風を吹き込んで仕上げる天ぷらは「天よこた」のスタイルになっていた。やっぱり天ぷら食べに行くなら天よこただね。 #天ぷら #麻布十番 #ミシュラン

3

石川県

寿司

Shingo Inoue

いつか行きたいと漫然と思っていても、なかなか訪れられないお店がある。北陸の名店「めくみ」もそんなお店の一つだった。今回ちょっとした機会を頂いて、冬の最高な時期に訪れることができたのは神の思し召しだろうか。最寄り駅は野々市だが、金沢駅近辺からならタクシーでいくのが良いかもしれない。折しもこの日は結構な雪で、ちょっと歩いただけでも足元がずぶ濡れ状態に。 住宅街のど真ん中と言っていい場所にある「めくみ」。18時の予約でちょっと前に到着したところ、店内から顔が出てお店に入ることができた。手前の部分が少し待合っぽくなっていて、しばし休息。時間になったら、順番に名前を呼ばれる。たまたま運良く真ん中に座ることができたが、席はカウンターの8席のみだ。 最初に出てくるのは蟹の出汁で取ったお粥だ。ほっこりと温まり、胃の調子を整えてくれる。気遣いから始まるのは気持ちがいいい。そしてビール。一口飲んでいるところに大きな蟹が登場。今年は蟹がないない、と言われていたが、ここにあったか!というぐらい立派な蟹だった。 ということで、最初は富山産のベニズワイ。水分量が多いのが特徴で、一口でお願いしますという言葉とともに。一口で食べてわかるのが蟹の味のこさ。うまい蟹っていうのは蟹自体に美味しい味がある。そして、続いても紅ズワイガニ。蟹の足を立てて、ぐっと押し出していく。この立てるってのが大事で、後ほどのフワフワ感が生まれるのだろう。ちょっと蟹の茹で汁をかけていただく。こちらは3口で、とのことだったがやっぱりうまい。少し出汁がお皿に残ってしまってもったいないな、、と思ってたら、斜めにして飲んでもいいですよ、という優しいお言葉。 そうこうしているうちに、目の前にはボタンエビやメジマグロなどが。これは鮨に向けた仕込みだった。蟹の料理はまだ続く。香箱蟹の季節が終わり、この日はメスの毛蟹だった。メスの毛蟹は規制が激しくなかなか食べられないらしい。また少し時期的には早いということだったが、なかなかどうして。フワフワの身と濃い味が身体に染み渡る。少し残ってしまうな、、と思ったらここでも「付け合せの酢を入れて飲んで食べてしまってください」という優しいお言葉。しっかり完食しました。 このあと、「甘海老の頭」と「メジマグロのたたき」をいただいて、鮨に突入。甘海老の頭の濃い味はわすれがたし。ここまでは写真可だが、お鮨は写真NG。対象の握るお鮨はすごく繊細で、10秒でも酢飯の具合や味が変わるのですぐに食べてほしいという思いの現れ。出されたら、すぐ食べるのが礼儀だ。 握りのラインアップはこんな感じだった。 ・メジマグロ ・メジマグロのカマ(めちゃくちゃ脂が乗ってた) ・叩いた甘海老 ・ウニ ・炙ったボタンエビ ・焼いたベニズワイ(海苔に巻いて 途中で挟まった一品が、漁師めし風のカニ飯。白ごはん(酢飯じゃなく)に、蟹と大根おろしを乗せる。これがシンプルだけどうまい! 握りのシメはのどぐろ。分厚いのどぐろを簡単に握っていくが、めちゃくちゃ難しいと思う。身の大きさによっては、2枚で握ったりと、コハダみたいにしているが相当高い技術。最後に、アゴ出汁のお吸い物と、アゴ出汁の卵焼きを使った海苔巻。そしてふわふわの卵焼きが出てきて終了。 2時間弱という時間だったが、素晴らしい料理でした。素材の力を最大限に引き出している。お鮨は魚が主役。シャリの握りは少ない目でいながら、間に空気がバランスよく入っていて、食べやすい。シャリが一つの調味料のように感じられる不思議なお鮨だった。 お鮨を食べに行くと言うより、めくみを楽しみに行く、といったほうがいいのかな。人気の理由がわかった気がする。 #金沢 #蟹 #めくみ

4

東京都

フランス料理

Shingo Inoue

先日、ミシュランガイド東京2022が発表され、ミシュランガイド2つ星になったアサヒナガストロノーム。気づいたら訪れるのは2年ぶりになってしまっていた。予約時間にお店に到着すると、村林さんが笑顔で出迎えてくれた。少し早い目の予約(18時〜)だったためか、まだお客様ほぼおらず、ちょっとの間だけだったが貸し切りのような雰囲気を味わうことができて嬉しい。 コースの構成はこんな感じ。前菜が3皿あるので、かなりボリューミーだが、演出も楽しく、時間を忘れさせてくれる。 ・アミューズ・ブーシュ ・魚前菜 ・肉前菜 ・温かい前菜 ・魚料理 ・肉料理 ・お口直し ・デザート ・カフェ ・ミニャルディーズ ・アミューズ・ブーシュはアサヒナの看板。3つのアミューズを順番にいただく。「ビーツのメレンゲ トリュフ」「黄人参、みかんのラメル」「アンチョビのタルトレット」。片手でさっとつまめるのが良い。 ・魚前菜は「オマールブルー&クリスタルキャビア」やさしく火を入れ そのタルタルとともに、滑らかなクレーム ド オマールを絡めながら 2種のキャビアでエスコート。アスパラガスが木のように立っており、さながら森の中に秘密を探しに行くような。キャビアはプレスドされており、食感が面白い。 ・肉前菜は鴨。「シャラン鴨 & 茄子 シャラン鴨胸肉の生ハム 軽い燻製にし、長茄子のフォンダン タマリンドのクーリ」。鴨を生ハムに仕上げ、その下には茄子。この相性がぴったりだ。脇に添えられた小茄子はマリネにして赤パプリカをまぶしている。 ・温かい前菜はカスベ。「北海道 本カスベ & シトロンキャビア ムニエルにし、クリスピーキヌアのコンディモン 入荷させたブールノワゼット」。カスベは、ふわっとして食べやすい白身魚。下にはキヌアとペッパー。周りには焦がしバターのエスプーマを。泡状に仕上げたソースが良く絡む。 ・魚料理は矢柄と鮑。「赤矢柄 & 鮑 しっとりポワレにし、海藻バターを纏った鮑のヴィエノワーズ 若摘みぶどうのソースヴェルジュテ」。矢柄というのは知らなかったが、これまたふんわりとした味わい。アワビは3時間蒸してヴィエノワーズに。もう一品のしいたけの間にはエシャロットが挟まるという贅沢しかない魚料理。 ・肉料理は短角牛。「短角牛 & 黒トリュフ ロティし、滑らかなポレンタに黒トリュフ、ヨークシャー・プディング添え」。ポーションは決して大きくないが、満足感が高いヒトサラ。上に乗るのは赤ワインバター。このバター、持って帰りたいね!同時にキノコのスープも提供されるが、これがサイフォンで丁寧に抽出したもので、ほっこり味わい深い。 ・お口直しは「水晶文旦 & フロマージュブラン」。 ・最後のデザートは「フレーズ & ショコラ タルトに仕立て、板橋農園の苺と バニラの香るグラスフレーズ」 ・コーヒーを飲みながら、ミニャルディーズがワゴンに乗って登場。毎回このためにお腹を開けておこうと思いつつ、気づいたらお腹いっぱい。ということで、カヌレを始め4〜5個ほど。このカヌレ、美味しいのでおすすめですよ! また次の機会まで。 #日本橋兜町 #ミシュラン二つ星

5

東京都

懐石料理

Shingo Inoue

昨年(2021年)の12月、冬の柳燕も気になる、ということで訪れたのをすっかり忘れていて、備忘録的なレビュー。 人形町の甘酒横丁に2021年オープンした柳燕。小舟町にある「おにく花柳」の姉妹店ではあるが、こちらは完全な懐石料理店だ。エレベータを降りると、すっと扉が開いて入店。なんか、このアプローチ、いい期待感のドキドキがある。 ビールを飲みつつ、最初の一品は「たけのことはまぐりを和えたご飯にカラスミを乗せた一品」。情報量が多くて混乱してしまうが、食べてみたらバランスの良さにビビる。はまぐりの出汁と、たけのこの食感、そしてカラスミの塩味がいい具合に口に広がるのだ。続いては、すっぽんの出汁。ナスとアワビが入る。これがまた優しいんだ。 このあたりから、日本酒をおまかせでお願いすることに。お刺身は、ヒラメとまぐろ。塩と醤油、そしてあん肝ポン酢が出てくるが、このあん肝ポン酢がやばい。控えめに言ってやばい。ヒラメをつけて食べるのだが、これだけでも十分美味しくて涙が出る。 続いては、鳥取の松葉ガニのグラタン。北海道のたらを加えて、ゆずの香りで仕上げた一品。ワインはどうですか?と聞かれて頷いていると、シャサーニュ・モンラッシェが出てきた。いいカニにいいワイン合わせるって、罪なことですな。 魚料理は、金目鯛の幽庵焼き。合わせる日本酒は上喜元。柳燕の料理は基本に忠実で手を抜かない。それでいてボリュームも維持しているのがすごい。ちょこっとキンメダイを出しましたって感じじゃないんだよね。ガッツリ出してくれるから旨さが際立つ。 肉料理はえびいもとともに餡掛けにして。火入れの具合がいいんだよね。柔らかくて口の中でとろける。合わせる日本酒は日高見。 鍋物はブリしゃぶ。鍋の中にはすでに大根が。すっとブリを入れると、徐々に火が入っていって、身の色が変わる。しゃぶしゃぶのいいところは自分のタイミングで上げられるところ。ベストなタイミングを自分で見つけよう。合わせる日本酒は白隠正宗。 ご飯モノは鴨ご飯。もともと鴨が大好きなので、大満足だたが、鴨が初めてという人が食べたら感動するのでは、思える鴨ご飯だった。これはぜひ食べてほしいな。 最後はデザートを頂いてごちそうさま。控えめに言って最高の割烹だと思う。ぜひ一度行ってみてほしい。 #人形町 #和食

6

東京都

ピザ

Shingo Inoue

以前は馬喰町にあったファカロー(Fakalò pizza gallery)。ポップアップをいくつか経て、ついに台東区小島にお店をオープン。清洲橋通りと左衛門橋通りの間を結ぶ蔵前小学校通り沿い。蔵前小学校通りはこのく館だけ少し広い目になっているのだが、一方通行で車通りも少なくなんか素敵な町並みの雰囲気だ。そこに真っ白な外観とガラス張りの引き戸が目立つピッツァ屋がオープン。目印はオレンジの「Fakalò pizza gallery」看板だ。 店内は左側が厨房、右側が客席。厨房の奥にピザ窯が見える。なんと、このピザ窯は店主の手作りらしい。こういうところ、すごいよね。この日は入口近くの席に。店内は満席。 メニューに目を通すと、前菜に加えて、ピッツァはトマトソースベース、チーズベース、燻製チーズを使ったものの大きく3つに分かれる。もちろん、包み焼きのピッツァ(カルツォーネ)も提供している。なかなか目移りしてしまうが、結局オーダーしたのはトマトソースベースから王道の「マルゲリータ」、燻製チーズを使ったピッツァから「アンチョビー」。あと、前菜で「ルッコラと生ハムのサラダ」を。 ビールはやっぱりモレッティ。イタリアを代表するビールだ。もちろん、クラスワインもボトルワインもたくさん揃っているので、複数人で来たときはボトルワインも楽しんでほしいところ。と、ビールを飲んでいるとサラダ登場。たっぷりのルッコラの上に柔らかい生ハム。生ハムも色んな種類があるけど、柔らかくて薄いのを、野菜に巻いて食べるスタイル、最高だよね。 さて、主役のピッツァである。まずはマルゲリータ。Fakaloのピッツァは生地にすごく特徴がある。なんというか、もちっとしているのに食べるとスルッといに入っていく感じ。食べごたえがないってわけじゃないけど、すごく食べやすい。だからこそ、生地の上に乗る具材とのコントラストがいいんだろうな。 ここらでビールが無くなったので、オレンジワインに変更。たしか、、ピノ・グリージョのオレンジワインだったかと(記憶は曖昧)。そしてやってきた、アンチョビー。こちらは燻製のチーズ(モッツァレラ)を使っていて、でてきたときから芳しい香り。アンチョビーと言うと少し塩辛いイメージがあるが、その塩辛さもアクセントの一つに仕上げるバランス。しつこいようだが、生地がいいんだよね。 最後は食後酒でリモンチェッロを頂いてごちそうさま。ナポリピッツァがベースだと思うけど、すごく食べやすいピッツァに仕上がっている。オススメのお店なのでぜひ。なお、事前予約をオンラインで受け付けているが、当日席もあるので、「今日はPizzaの気分だな」というときは行ってみてほしい。 #飲めるピッツァ

7

大阪府

スペイン料理

Shingo Inoue

大阪でバスク料理といえばアラルデが外せない。住所的には阿波座だが最寄駅は本町。阿波座からも歩いていける距離だ。少しだけ路地に入った場所に静かに佇むのがアラルデ。店内に入ると、長いカウンターに、奥はテーブル席。予約のタイミングもあったのか、今回は奥のテーブル席になった。 ワインはペアリングでお願いしたところ、最初の乾杯はスペインのスパークリング「IZAR-LEKU」。細く繊細な泡と、飲みやすい味わいが特徴。アミューズ前にメインの肉の紹介がある。鹿児島から届いたという南国黒豚のリブロースは焼く前からうまそうだ。 ということで、アミューズは「フォアグラのボンボンショコラ」。上に乗るのはバスク産の塩。スペシャリテの一つだろう、このクオリティを1発目に持ってくるのにはインパクト十分。濃厚なフォアグラを使いながらアイスで仕上げることで、後味はすっきり。やっぱりいいお店はアミューズのレベルが高い。ちなみに、このボンボンショコラ、意外と大きいからね。 ここから前菜。最初はピンチョスが2種類。「ロシア産のウニ」と「アジにグリーンタップナード」。ウニもうめぇが、アジとタップナードの相性がヤバい。これに合わせるのはチャコリ「Txakoli Katxiña」。バスクでは有名な微発泡のワイン。注ぎ方が特徴的なので、ぜひ見てみてほしい。続いては「タコ」。バスクの唐辛子、淡路さんの玉ねぎなどを加えて。 まだまだ続く魚介攻勢。タコのサルピコン。からの、食べるスープ。トマト・にんにくをベースに、具材はハモンイベリコ、シャコなどなど。スープだと思っていたら、ボリュームもあって、クオリティが高い。このタイミングでまさかのお米料理だ。ホタルイカを使ったお米料理。これはパエリアと言っていいのかな。大きい目のからすみがどーんと乗っかる。めちゃうまいよ。 魚料理は、金目鯛。ホワイトアスパラとともに。最後の肉料理はリブロース。炭と薪とブドウの枯枝を使って仕上げていき、最後に3種類(リブアイ、バックリブ?、ハラミ)をいただく。カウンターだったら焼けていく姿が見れたんだろうなぁ。羨ましい!合わせるワインはリオハ。 最後は、すっかり日本でも有名になってしまったバスクチーズケーキとコーヒーでごちそうさま。 めちゃくちゃ早口で説明していくのでなんでだろうな、と思ってたけど、ワンオペならではの大変さがある。ちょっと機嫌が悪いのかと思ってたけど、少し話すとめちゃくちゃフレンドリーなシェフだった。やっぱり次はカウンターだね! #大阪 #バスク料理 #アラルデ

8

東京都

広東料理

Shingo Inoue

日本橋人形町に素敵な中華料理屋さんがオープンすると聞いて、早速予約をとって訪れたのがこちらの「Ino Cantonese 日本橋 たかせ」。実は中華料理が大好きだが、なかなか食べに行く機会がなく、気づいたら久しぶりの中華だったので楽しみに訪れた8月の休日。ドアが開いて、いらっしゃいませの声。奥に続く通路を歩くと、手前がテーブル席、奥がカウンター席。カウンターは8席ほどで、通されたのは一番奥だった。 ディナーコースは13,200円(税込)。いくつかオプション変更できるようだが、初めてだったのでスタンダードで。ペアリングのワインコースが「シェフおすすめ」と「ソムリエおすすめ」があって悩ましいところだが、この日はソムリエおすすめ。なんとなくビールも飲みたくてそちらも追加で。最初の泡はアンリオ(シャンパーニュ)からスタート。 コースはこんな感じだ。勝手に構成名をつけてしまっているが、そんなにずれていないと思う。 アミューズ ・ウニと海鮮入り冷やしビーフンの和え物 前菜 ・鱧とミル貝と冬瓜 オリジナルナッツ辣油と練ゴマソース ・鮎の春巻き スープ ・金糸瓜と夏野菜入コーンスープ 魚料理 ・うなぎの香り煎り焼き 実山椒と豆鼓入甘醤油ソースで 野菜料理 ・二種広東野菜のガーリック塩炒め 肉料理 ・南の島豚ロース焼き 上湯と豆板醤ソース ニガウリとトマトの卵炒め添え ご飯物は以下の3種から選択 ・海鮮とレタス入りチャーハン ・海老雲呑入り 香港細麺スープヌードル ・練ゴマダレの冷麺 鶏肉と野菜の黒酢和えのせ デザート ・レモンジュレとスイカのピューレ バジルシードコラーゲンとミントの香り 小菓子 ・中国茶とお菓子 最初のアミューズからいい。ビーフンの和え物だが、海鮮にイサキとイカを使用。さっぱりしているがカニのだし汁が効いていて、爽やかさの奥に爪痕を残す感じ。これがシャンパーニュと合うんだな。 前菜は魚メイン。鱧に鮎。鱧は絶妙な柔らかさで、ミル貝との食感のコントラストがいい。ナッツ辣油は辛すぎず、どちらかというと香ばしさを出すための存在。続いての鮎の春巻きがすごい。鮎を三枚下ろしにして、皮はさっと揚げる。身の部分は春巻きに巻いて仕上げているので、フワッフワな触感が楽しめるのだ。あっさりとしてるが香ばしさがあっていい。 スープはとうもろこし。コーンだけを使って旨味を引き出した丁寧な一品。オクラときゅうりに隠れて、下には金糸瓜。この金糸瓜の触感がいい。意外としっかりしているんだよね。 魚料理はうなぎ。こちらはスペシャリテとのこと。形を残しながら、中の骨だけを抜くという高等技術。実山椒のほんのりとしたシビレがいいバランス。単体だったらもっと刺激がほしいが、コースの中盤と考えると、この柔らかいシビレがいいんだよね。 野菜料理は2種の広東野菜。空芯菜と沖縄の四角豆。これをガーリック塩で炒めて、横にはJDXO醤。このXOジャンが良かったねぇ。持って帰りたい。 肉料理は豚。生姜を添えているのがさすがのポイント。豚だけでも美味しんだけど、生姜と一緒に食べると味に深みが出る。横には苦瓜(ゴーヤー)とトマトの卵炒め。赤く見えるのはパプリカソース。そのため酸味は抑えめ、さっぱりと野菜の旨みが出ている。 ご飯物をどうしようかと思っていたら、少量ずつ3種類全部でどうですか、という魅力的な提案。バイキング形式は全部食べてみるスタイルなので、迷わず3種類でお願いしてみた。結論から言うとどれも美味しいのだが、、、あえて選ぶならチャーハンと雲呑湯麺だろうか。雲呑湯麺のスープは絶品。このスープとチャーハンを一緒に食べると更に美味い。もちろん、冷麺も美味しいので、冷麺好きは是非。 ホッと一息をついて、デザートはスイカ。このスイカのデザートが良かった。ほんのりとした甘みに加えて、バジルシードとミントの脇役感がすごい。加えてレモンジュレ。酸味だけじゃなくて、ちょっとした苦味もあるので、後味がより爽やかになる。夏らしい、レベルの高いデザートだった。 最後の小菓子はマーラーカオとごま団子。 いやぁ、レベルの高い中華だった。広東料理をベースにしているためか、全体的にあっさりとしているが、旨味のバランスと掛け合わせがいい。また行きたいね。 #人形町 #中華料理

9

東京都

上海料理・上海蟹

Shingo Inoue

赤坂の榮林が閉店したのは昨年(2021年)3月のこと。それから1年ちょっとの期間を経て、神楽坂にオープンしていたと知ったのが先週。早速土曜日のランチタイムに訪れてみたところ、前のめりすぎたのか一番乗りだった。場所は神楽坂上から神楽坂を少しだけ飯田橋方面に歩いて、一筋目を右に。少し坂を登った先に「榮林」の文字を見つけることができる。ビル自体は少し奥まった場所にあり、お店は2階。エレベータを推奨されるが、階段で上がることももちろん可能だ。 レジカウンターに続いて、ちょっとした空間を抜けて客席へ。この客席が明るい!大きな窓から差し込む自然光、その向こうの緑。アプローチが完璧だな。一番乗りだったので、窓際の席に。と次々にお客さんが入ってきて、11時40分ぐらいには8割ぐらいの席が埋まっていた。さすがや。 ランチメニューの一番上にドンと書かれているのが「元祖スーラータンメン (元祖酸辣湯麺):1,430円」。迷わずそちらをオーダー。休日だったので、瓶ビールと春巻きも追加で。赤坂時代も、毎回気になりながら、結局オーダーするのは毎回、酸辣湯麺になってしまう、不思議なパワーが榮林にはある。ちなみにビールはアサヒとサッポロから選べる(プチ情報)。 黒ラベルをちびちび飲んでいたら、酸辣湯麺登場。ちょっとした緑に、サラッとラー油が載っているのが特徴。榮林の酸辣湯麺の良いところはそのバランス。まろやかな酸味、辛すぎない辛味。程よい旨味。このバランスが安心感を与える。加えて麺のレベルが高いのだ。中華三昧から出ている酸辣湯麺の袋麺は榮林を非常によく再現しているが、麺はさすがにちょっと違うと思う。この麺を楽しむなら、榮林に行くしか無い。具材は卵に筍、鶏肉をメインに、少しだけハムが入っていたかな?シンプルだからこそ、スープの旨味が分る。麻(マー)な刺激がほしければ胡椒を、辣(ラー)な辛さがほしければラー油を、酸味がほしければお酢を加えれば良いと、カスタマイズの幅が広いのもいいね。 数多くの酸辣湯麺を食べてきたが、自分のベースはやっぱり榮林。赤坂で食べ逃した人は是非行ってみてほしい。 #酸辣湯麺 #名店が移転