阪田博昭

阪田博昭さんの My best 2018

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阪田博昭

江戸三鮨のひとつ『毛抜鮓(けぬきすし)』。 その東京最古(1702年創業)がまだ現存している。 卓越した技と仕事で握る華やかな江戸前も好物ではあるが、この滋味溢れる笹巻が何より愛おしい。 日に10食の定食を食べながら、笹巻の土産を待つこの時間がまた良いんですよ。

2

神奈川県

中華料理

阪田博昭

池波正太郎さんが通っていた名店。 奇をてらわず調理しているのに、ここだけにしかない個性と美味しさ。 毎週決まった曜日に東京から通う人も居るほどだ。 毎朝、麺を店で打って、スープも出来合いではなく当然の事という具合に原料から炊きつける。 ツンデレ女将もまだまだ元気で、多くの孫にも囲まれて幸せそうだ。 最近は、その歴史に終止符を打つ名店も多くから、いつまでもここに有ると思わず、行ける時に多く訪れようと思う。

3

香川県

スイーツ

阪田博昭

日本で1番美味しいジェラート屋さん。 小豆島の幸をジェラートにしているだけでなく、オリーブオイルをかけて食べる時の衝撃。 全てが計算され尽くされ、完成された1つの芸術作品である。 それは、全ての感覚(五感)を刺激する。 そして、消失する美しさ。

4

新潟県

旅館

阪田博昭

蕎麦、自然薯、温泉水。 まさかそれだけで、こんな美味しい蕎麦になるとは… 天然の自然薯をつなぎに使った蕎麦は、啜った時には変わらず、噛む毎につるみが滲み出す。 1噛み、また1噛みと、ゆっくり咀嚼する。 そして、驚くべきはこの汁だった。 ここの温泉の泉質は、濃厚な塩化物冷鉱泉であり、その塩分濃度とミネラルバランスが奇跡に近いほど「美味しい」。 だから、その鉱泉を使う事は予想されたが、全く鰹節などの海鮮系の香りや味がしなかった。 であるにもかかわらず、熱い汁のせいもあって、蕎麦から自然薯のつるみが汁に溶け出し濃度となり、程よく蕎麦に絡みつく。 いや、でも、ここの温泉水は旨味も持ち合わせているが、いくらなんでもそれだけではこの味は出せない。 仲居さんにお願いして、この汁の真相を聞いてみると意外な素材に、でも「なるほど!」と感心させられるものだった。 『少しだけ鶏ガラを入れております』 もちろん、汁に油脂など浮いている形跡もなく、香りもしない。 だから、入れていると言っても僅かであるのが分かる。 間違いない、僕が食べてきた蕎麦のなかで、1番の蕎麦料理にここで出会えた。

5

東京都

中華料理

阪田博昭

現存する人形町系大勝軒。 以前は銀座8丁目にあった名店『日本橋 よし町』がこの地に移り、日本橋 大勝軒として再開した。 しかし、軽い御家騒動のため店名変更を余儀なくされ現在の店名となる。 しかし、切り盛りするのは、よし町の女将と親方さん。 そう、全くその当時と変わらない逸品を今現在も提供してくれる。 秋の名月を愛でるように妖艶な美しさの天津麺、多い時には1000個を超えるほど握ったシウマイ。 その歴史ある商品に、ハワイ出身の気さくな若旦那が作る伝統的なハワイ料理が加わり、何度来てもそれらをゆっくりと楽しませてくれる。 看板が変わった事で勘違いをし、離れてしまった客もいるだろう。 けれど、今はこの客入り程度が老いた2人にはちょうどいいのかもしれない。

6

東京都

台湾料理

阪田博昭

池波正太郎的昼食。 汁も良いけど焼きも好き。 カウンターのニンニク醤油とテーブル胡椒をパッとかけて。 さっと寄って、ちゃちゃっと食べて、すっと帰る。 めちゃくちゃ美味しいけど、そんなお店です。 夜もオススメ。

7

東京都

肉バル

阪田博昭

何度も食べたくなる料理、偽りのないサービス。 「はぁぁ、美味しいなぁ」 という言葉を無意識のうちに何度こぼしただろうか。 昼に来るのは初めてだけど、夜と変わらぬクオリティ。

8

福島県

ラーメン

阪田博昭

えなみ君のつけ麺は、普段つけ麺を食べない僕ですら魅了されて、幾度となく欲する。 ルーツの美味さと丁寧かつ大胆な仕事。 このつけ麺には量子物理学的な美味さがある。 そして、ゴワゴワのラーメン。 ゴワゴワが何故美味しいのか。 麺をゴワゴワに茹でたのではなく、ゴワゴワに適した麺を茹でているからだ。 それを創作出来るのは、しっかりとしたスキルとセンス、そしてラーメンに対する揺るぎなき『愛』の証である。

9

新潟県

定食

阪田博昭

創業46年の老舗食堂。 新潟でのホルモン消費について調べていた時に偶然見つけたお店だったけど、この写真からも伝わってくる「間違いなく美味いヤツ!」的な存在感は、実際食べてみても相違なかった。 しかも、ご飯とセットで600円。 入店前から店内は満席で、昼のピークを過ぎても来客が途絶えることがない。 こういう老舗食堂が、今もなお賑わっているのは嬉しいね。