さいとうてっぺい

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喫煙OKの店が大嫌い。

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内幸町駅

ラーメン

以前、お店の前を通った時に行列ができていたので気になっていたお店。この日は11:30くらいに前を通ったので先客は1名。迷わず重い引き戸を開けました。オフィスのような白い壁で清潔感があります。 注文したのはつけ麺。 つけ汁にしてはサラッとした白いスープは、見た目に反して複雑な香り。塩味でキリッとしています。麺が綺麗に畳まれて出てきました。見た目も大事にするお店は好きです。中細麺でコシがあり、スルスル食べられます。 チャーシューは少し塩気が強めでした。よく言えばアクセントになる。 価格、味、ボリューム、お店の雰囲気からも人気の理由はわかります。 絶品!とまで行かずとも、定期的に通いたいと思わせるバランスの良さでした。

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average

東銀座駅

ラーメン

新型コロナウイルスの影響で人が少ない銀座エリア。事前のリサーチでは人気店とのことでしたが、14時前に入店した時には私1人でした。ここにも余波が来ているのだろうか、本当にコロナの影響なのかという様々な疑念を呑み込んで食券を買いました。 着席すると雑巾の臭いがしました。台布巾が発生源のようです。ちょっとズラそうかと試みましたが湿り気が多く、あまり触りたくない。どうしたものかと頭を掻いているとラーメンが運ばれてきました。 透き通ったスープに美しい麺。具はネギとチャーシューだけという潔さ。もう台布巾は放っておいて早く食べて出ることにしました。 スープはアッサリした口当たりなのに濃厚な魚介の旨味と香り。麺は中細でややザラッとした歯応えで小麦の旨みを感じました。チャーシューも丁寧に茹でられて柔らかい。後日、他の人のレビューで見たチャーシューよりかなり小さかったのはきっと気のせいでしょう。 全体のバランスは素晴らしい。台布巾が気にならなければ、かなりいい感じだった。

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四ツ谷駅

居酒屋

ちょうど前の晩、オメガ3系脂肪酸が体に良いというテレビ番組を見て、ランチは積極的に魚を食していこうと決めての来訪です。 四ツ谷のしんみち通りには行列ができる揚げ物屋さんもありますが、私はすっかりオメガ3の口になっていますので迷いませんでした。 しかし美味しいものは体に悪いとはよく言ったものです。 トンカツ、バターをたっぷり使ったお菓子、霜降り肉、ウニいくら丼など、言葉を並べただけでパーティーができそうではありませんか。 アジの開き定食は920円。お向いのチキンデミカツ定食は1000円。ボリュームや食べ応えで比較してはいけません。今私が欲しているのはオメガ3なのです。 ちなみにカツ系はサクサク感が命なので、断面にソースを付けて食べるのがオススメです。チキンカツは鶏皮がパリパリ鳴って、中から肉汁が溢れるような具合が好きです。 実は魚よりチキンカツが食べたかったという訳ではありません。 こちらのアジは肉厚でジューシー。お刺身が3切れ付いてきます。ご飯も粒が立っていて良い炊き加減です。レモンは広島県産だそうです。 このレモンはチキンカツにかけても美味しいだろうなどとは微塵にも考えませんでした。 ソースで半分くらい食べてから、醤油、塩レモンという味のグラデーションを楽しむのもカツの醍醐味です。 決して、カツが食べたかったわけではありません。 隣の方が食べていた肉厚のアジフライに目を奪われながら箸で魚をほぐす私の心に去来したのは、必ずしも運命の人と結ばれるわけではないのだという言葉でした。 残酷な運命でも、受け入れなければ次にはすすめないのだと噛み締める奥歯にアジの旨味が広がり、私は白米をお代わりしたのでした。

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日比谷駅

ラーメン

金曜日の夜、残業で9時を回った頃、私はほろ酔いの渦の中にシラフで立っていました。 仕事とは何なのだろうという答えが出ない問いと空腹を抱え、体と心を温めてくれる何かを探していたのです。 そのような事情を世間が知る由もなく、千鳥足が混じる人の波は、動きが読めない潮流のようで、 大きな声で鬱憤を吐き出しながら肩を組むスーツたちは、まき網漁法のように私の逃げ場を奪っていきました。 私は道路の脇を逃げるように歩きました。 何か食べなくては、という義務感にも似た焦りが足を早めていたのです。 しかし突如、私の前に、懐かしい情景が現れました。 醤油とんこつラーメン。 それはホームタウンである横浜の名物であり、高校生の時に週3で食べていた思い出の味。 今思えば、刹那の邂逅に、わずか軽くなった心がドアを開けさせたのだと思います。 思い出というのは、時には足を止めさせ、時には背中を押します。 いずれにしても、それもまた自分なのだと受け入れるほかないという現実は、残酷というほかありません。 今の仕事を選んだのも、東京醤油とんこつと書いてあるラーメンに思い出の味を重ねたのも私なのです。 濃厚と標榜しているスープが少しアッサリしていても、ニンニクありますか?と聞いたら「ニンニク?」と聞き返されても、私のせいです。 メニューや店内見回しても表記がないものを尋ねた私のせいです。 ちゃんと生のニンニクと、ニンニクを潰す器具が出てきたので、一見さんには教えない裏メニューなのでしょう。 思い出はいつも残酷だと中太麺を噛み締めながらも、温かいスープが無情にも体に染み渡ったことも、一つ事実として受け入れるしかないのです。 食べ終わり、同僚と肩を組み入り口を塞いでいるスーツの背中にスミマセンと声をかけ、冷ややかな視線を背中に受けながら街に出た私は、しばし空を見上げました。

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excellent

新橋駅

洋食

ランチの時間帯には常に列ができており、なかなかは入れなかった店。残業終わりの8時半過ぎでも、4人並んでいました。オーダーは並んでいるときに聞かれるというシステムを知らなかった私は、店主が私の前にいた常連ぽい人に突然注文を聞いたことに不意をつかれ、思わず前の常連ぽい人が注文したオムドライをリピートしてしまいました。 オムライスが人気だとは知っていたので、初回はオムライスにしようと心に決めていたのに、その場の雰囲気に流されたと言いましょうか、常連さんの安定感に便乗する形になってしまったのです。 やがて席が空き、常連さんの隣に座るのと同時に、常連さんのオムドライがサーブされました。 皿には千切りキャベツ、ケチャップスパゲティ、卵に包まれたドライカレーが盛られています。 なかなかのボリュームです。 卵は薄く、中のドライカレーが少し透けて見えそうな繊細さでありながら、しっかりとドライを包んでいます。 皿にはスプーンが差し込まれていますが常連さんは目もくれず、卓上に立っている箸に手を伸ばすと、タクトを振るように優しくコップに入ったスープをかき混ぜ、そっと啜りました。 僅かながらも、コップにスープはいかがなものかと思ってしまった私は、自分の心の狭さを知ったのでした。 もうオムライスの味どころではありません。 ただ、美味しかったということだけは、幼少の頃の記憶のように、感覚として残っています。 その気持ちを忘れずに、またいつか心が癒えた頃に来訪したい。今はそう思うのです。