見た目は、駄菓子屋が焼きそばをやっている
そんなイメージ
しかし入ってみて、たべてみて、話してみて、
色々イイ意味で裏切られる
朝から開いているのは、
富士宮市内ではここだけだったが、
朝からユルい感じ満載のいい感じで
「営業中」の暖簾がかかっている
入ってみると明るい感じのおかあさんがお出迎え
中はイメージ通り、
ひと昔前の駄菓子屋さんだが
センターにデカい鉄板がひときわ目を引く
聞けば昔はこの辺りでは、
焼きそばもお好み焼きも駄菓子屋で提供していた、
とのこと
その後、いわゆる食堂やさんが、
それらを出すようになり
お年寄りが小遣い稼ぎにやっていたような
昔ながらの駄菓子屋は
一代限りの職業形態であったことも拍車をかけて
どんどんなくなってしまった、とのこと
今では、そんな駄菓子屋は、
「前島」さんしか残っていないらしい
しかし、このおかあさん、
昔ながらの富士宮式お好み焼きを作っている
ほぼ唯一の人だそうだ
昔ながらの作り方で、
伝承者としてお上から表彰されているらしい
つまりこの人は「富士宮市公認」w
作り方は色々と
周辺の焼きそば屋さんとは微妙に違う
まず、
熱した鉄板にひく油がラードというのが目が点
大ぶりのキャベツも、くたくたにはしない
ちなみにお好み焼きの生地も周辺より激薄らしい
だいぶ違う
焼きそばの食べ方は、
鉄板を囲んで客が直接に箸に取る
写真を撮り損ねて申し訳ないが、
見た目から判る麺のもちもち感と香りで
箸が止まらない
とりあえずワンターン回したら
次は、
残りの焼きそばに特別に調達した卵を割り入れ
火を入れながら混ぜ込んでいく
この卵は小ぶりながら濃厚で
おかあさんが特にこだわって仕入れたレア物
この濃厚な卵で、焼きそばはまさに味変
こんなに美味いのに
こんな時間に唯一開いてるのに
何故こんなに空いているのか訊いてみたが
数年前にどこぞのSNSにて
「前島は閉店した」というデマが流れて拡散し
その後一時期ピタリと客足が途絶えた とのこと
その後店を訪れたリピーターがそれをデマと知り
実際は存続中と方々で拡散したが
近頃の客足は、
全盛期からは遠く離れているのが現状らしい
自分も拡散しておくよと伝えたが
本当はまた混みだすと入れなくなるのが困る
しかし約束は約束なのでちゃんと書いときます
まあそもそも別に何の影響力も無いんだが(笑)
何はともあれ、本当に美味しかった
焼きそばしか味わっていないが、
ソースに頼らない歯応えあるうまみ
塩気は少なく、
しかしダシとなる魚粉はかなり念入りに振る
ダシが苦手な人は、
途中でストップをかけたら反応してくれる
我が家的には、かけるがままでベスト(笑)
麺は歯応えがあって、もちもちでイケる
正直、追加を頼みたいが、
今日は晩御飯に備えてやめておく
ただし混雑時は、追加不可
今度は、
お好み焼きとしぐれ焼きを食べに来ます
お好み焼き系は、客数の関係で、
平日しかやってないらしいのが悩ましいが
必ずその自慢の逸品を食べに来るので
それまでご健勝でいてください
ただ、トークが苦手な人には話しかけないから
安心してゆっくり味わってほしいとのこと
このおかあさん、明るくてステキなので、
多少なりとも会話を楽しんでほしい。
何はともあれ、
あっという間の1時間半でした