Hitoshi Yamamoto

Hitoshi Yamamotoさんの My best 2016

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東京都

イタリア料理

Hitoshi Yamamoto

➖ 蠍座の女♬ Ⅱ 妻の誕生日祝い ➖ ~ 生誕祭と入籍日をイタリアンで祝う ~ 昔、どうしても食べてもらいたい皿があった。 今では、どこでも食べられる皿になった。 その昔、フレッシュバジルもバジリコも無い時代、自宅の庭でバジルを育てたご夫婦がいた。 どうしても食べてもらいたい真心がそうさせたのであろう。 そんな皿を広めたのは飯倉片町にある「キャンティ」 オープンしたのは1960年。 ご夫婦の発信力はサロンを通じ最先端の人々を魅了した。 その人達は後にキャンティ族と呼ばれていく。 顔ぶれは皇族、政財界から文人、芸術家、芸能界と幅広く海外からの客人も多かったと聞く。 その一人、女優・加賀まりこさんがデビューしたのも1960年。 ここではお姫様のように可愛がられていたそうだ。 巷ではジェノベーゼとも呼ばれる皿、ここキャンティではオープン以来『スパゲティバジリコ』と呼ばれている伝統の一皿であり魔法の皿。 今、スパゲティバジリコの皿を目の前にしている女性がいる。 彼女が生を受けたのも1960年。 その彼女とは僕のアモーレ。 今日はアモーレの誕生日と入籍記念日のアニバーサリーディナーに「キャンティ」さんを訪れた。 今年、身の回りで余りに多くの不幸が続いた。 妻の高校時代からの大親友も悲しい事にその一人に数えられる。 ふと彼女を思い出す悲しげな妻。 非日常の空間で美味しい食事と思い出話。 少しでも気晴らしと友の供養にもなって欲しいとディナーに出向いた。 私にとっても、この店の往時を少しだけ知り、語ってくれた親友が他界して早十年になる節目。 「キャンティ」を選んだことに特別な理由はない。 あえて理由を探すなら、私の感性。 こちらの扉を開けるのがいつだったか遠い記憶。 今日は記念日。 たくさん食べたいからメインによってお値段が変わるコースをチョイス、基本は同じです。 ◇ オードブル / 16種類ある中から5品目選択。 ◇ パスタかスープを選択 ◇ メイン / 肉、魚6種類から選択 ◇ デザート / 10種類ある中から3品目選択 ◇ コーヒーか紅茶 結論を先に言うと全部外れの無い店です。 が、しかしオードブル選考でつまずきます。 定番以外はホールさんの説明と皿との壮絶なにらめっこ状態になります。 抜粋して本日の印象深い皿を紹介します。 まずはボジョレーとサンペレで乾杯。 スタートはスティックピザ。 庶民の舌な私はここでKO! 久々のキャンティ舐めてました。 オードブルのマリネの数々は新鮮さを活かし後味スッキリ。 チキンレバーペーストとトリッパの煮込みが絶品。 スパゲティバジリコを初めて食べた妻はウットリ。 皿をさげられてもテーブルには残り香の魔法。 ここで忘れ物に気づく、オニオングラタンスープを急遽追加。 これまた妻はウットリ。 蔵王牛ほほ肉の赤ワイン煮には降参、煮込み(赤茶)系料理の王様です。 デザートでサプライズの皿を用意して頂きました。 お隣の席の方からも拍手を頂き恐縮です−ありがとうございました。 ここのプリンはなんて美味しいのだろう。 私的には飾りは要らない品です。 はしょりましたが妻が囁く『美味しい〜』を何度も聞けた最高のアニバーサリー。 さすが「キャンティ」さんです。 今となっては古めかしいレストラン。 実直な料理を素直に皿に盛るレストラン。 それらと相まって伝統が最高の調味料になり寛げる空間。 そんな味わいを求める方には最高のレストラン。 西洋料理は軍隊から始まった。 帝国陸軍がフランス料理を公式メニューに、かたや日本海軍はイギリス流の植民地料理カレーが主流になった。 イタリア料理が広まったのは軍隊とは異る。 イタリアンを食べさせたいという愛から始まった。 これこそがキャンティを訪れた最大の理由。 まさに愛を感じる店なのです。 『子供の心を持つ大人たちと、大人の心を持つ子供たちのためにつくられた場所』 これがキャンティのモットー。 ここにいるだけで黄金期のザワつき、輝くオーラを脳が活動写真のように映し撮る。 やはり、人生マンジャーレ、 カンターレ、アモーレに尽きるかもとイタリアンなアニバーサリーディナーを明るく締めくくるお調子者。 店を出て眺める東京タワー。 改めて昭和人であることを再認識した夜。 次のお楽しみは訳あって数年遅れの銀婚式。 来年二月と先の話で鬼に笑われますが、東京タワーをはさんだ先にある店を予約済み。 バタフライのラペルピンで小洒落てみた夜。 六本木の夜はまだ続く。 投稿日の今日は良い夫婦の日。 今日も美味しくご馳走さまでした。

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➖ ナポリピッツア窯の前で瞬殺された夜 ➖ ~ 路地裏イタリアン隠家探訪 vol.05 ~ ☆☆彡 Merry Christmas ☆☆彡 サルシッチャにフォークを入れた瞬間、全メニュー制覇しないといけない店だと悟った。 一切れを口に運び入れた瞬間に今日中に成し遂げたい欲望が脳内を渦巻いた。 いわゆる瞬殺されたという事であろう。 そんな危ない皿を供する店のルーツはイタリアのピッツア界で神の手と崇められている重鎮、ガエターノ・ファッツオ氏に弟子入りした二十年以上前になる。 日本人では初めてのお弟子さんです。 「ピッツェリア・ダ・アオキ・タッパスト」さんは西武豊島園線・豊島園から坂を下り坂を登ること8分位と住宅地に店を構え十八年になります。 扉を開けるとスタッフが気持ちよく出迎えてくれ運良く空席があるので入店かないました。 平日にも関わらずほぼ満席の人気店です。 ピッツェリアの主は車好きで猫好きなアオキさん。 先ずは段付きアルファロメオGTAのポスターが出迎えてくれます。 冒頭のサルシッチャは自家製で肉そのものの腸詰。 豚肉の旨味、甘味にハーブが邪魔しない程度に味わいを支える逸品。 アッツアツのソテーでウォーミングアップ完了。 メニューから他に “ モッツアレラチーズのフリット ” “ ピッツア・マルゲリータ ” “ 自家製ピッツア生地のラザーニャ ” 神の手譲りな技は、極限まで薄く伸ばされたピッツア生地に見られます。 大きさは直径40cmに届きそうな勢いです。 窯入れから焼き上がりまで、お願いして写真撮影できました。 「あと、10秒で窯出ししますよ」 出来栄えにご満足の表情。 こちらは焦燥の表情。 待ちきれません。 薄いがカッターで切れないモチモチさ、皿からはみ出た耳はちぎるしかない。 そこにこれでもかと奢られたチーズ。 味の決め手はトマトソース。 トマトの風味が活かされたフレッシュなソースは美味しさを倍増させます。 薄い生地はトマトソースとチーズの重みに耐えられず折れるので、二つ折りにして口に運ぶ。 これだけジューシーでアッツアツなピッツアは食べた事がありませんね。 二つ折りにすると熱量も味わいも倍増します。 見た目がクリスマスシーズンにうってつけなラザーニャ。 ピッツア生地をパンのように焼いたものに、ベシャメルソース、モッツアレラチーズ、ミートソースを重ねられた品です。 ホールスタッフが作り方を教えてくれました。 火を落としたピッツア窯は、なんと翌朝まで熱を持ち続け、その余熱でピッツア生地をパンに焼き上げているとの事。 ピッツア窯の炎のパワーを改めて認識させられました。 燃え続ける窯の薪はオープンキッチンを越え熱気ある店内にしてくれています。 今日もまた下戸である事を嘆く。 アオキさんが席に来て下さり勧めていただいたワイン。 フェラーリを一代で築き上げたエンツォ・フェラーリが愛したワイン『ランブルスコ』 車好きを察しランブルスコのタグを下さりました。 イタリアでは爺さんがフェラーリに轢かれたことが代々の自慢話になるお国柄。 そんな話をカウンター越しに出来たら楽しいだろうと想像し店を出る事に。 アオキさんから次回はカウンター席にお越し下さいとご挨拶。 隠れ家にしたい筆頭ですね。 ここは、やはり別格の印を押すべきイタリアン。 全メニュー制覇はゆっくり愉しむ事にしようと決めた晩。 外は初冬を感じさせる雨。 短い秋に別れを告げ街はクリスマス。 今日も美味しくご馳走さまでした。 #クリスマス

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『一葉の写真から至福の笑顔がうまれた瞬間』 瀬戸内海を越えて到着した高松での体験です。 投稿初心者の私に、いいねを押して下さった方が香川中心のレビューを書いておられました。 ウドン屋さんでもと過去レビューを拝見して見つけたのが「アガペ」さん。 何を見つけたかって? 銀の高台デザート皿に乗ったプリンの写真です。 ムムムッ、昭和臭がプンプン。 こじんまりとしたクラシカルな入口を抜けると、中はカウンター、テーブル席、更に中二階がある展開で隠れ家そのもの。 昭和の青春時代をプレイバックすれば、必ずやワンシーンに出てくる感じな空間です。 メニューを眺めると愛情を感じる手書きイラストがたくさん、黒板にもオススメが手書きされています。 お隣さんが焼きカレー? 小腹というか大腹の導火線に火が点き、お茶とプリンのはずがミートスパゲッティとプリンアラモードに変更。 ※プリンはカスタードプリンと注文して下さい。見逃し失態 店内を捜査、ビクターのニッパー犬がいたと思えばビリケンさんも鎮座、赤玉ワインの大瓶があったりと不思議な空間です。 お米の次に大切なミートスパゲッティが到着。 鉄板の上でジュウジュウ湯気が立ちっぱなしです。 アメリカから来たのでも、イタリアからやって来たのでもない、日本生まれのスパゲッティです。 ここではスパゲッティはパスタでは無いんだぞと猛烈に主張! ここはウドン県香川だから? つい聞くと、この太さこそがマスターが拘りぬく象徴との事でした。 ここでMikiさんの投稿を読んでから、旅先で立ち寄ったことを伝え、Rettyと言うサイトのレビューですが読んでみます?とスマホをマスターに手渡す。 マスターは冷め切っていないプリンの話を思い出し、目を細めて大変喜んでいらっしゃいました。 カウンター越しに例のプリン皿を出して一言、「昔はみんなこんなんで贅沢してたでしょ。」 確かに、「アガペ」さんのメニューは高度成長期のデパートの上階にあった、庶民が一時の贅沢を味わいに行ったレストランのようでした。 ここは昭和を語ると言うよりはマスターのノスタルジーなワンダーランドに迷い込む空間だと確信しました。 食を通じて会話が弾む至高の時間を頂いた気がしています。 鉄板皿に奢られたスパゲッティ、昭和チックに盛られたアラモード、決して昭和なセピアカラーではなく、今以て、全てがキラキラ輝いている瞬間でした。 「アガペ」の意は聖書にも出てくる言葉『無償の愛』だそうです。 ますますラビリンスな世界 広島〜姫路〜高松の旅 第六弾 今日も美味しくご馳走さまでした。

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イタリア料理

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➖ ドアの向こうに広がる別天地 ➖ ~ 路地裏イタリアン隠家探訪 vol.03 ~ イタリア食材の店「エノテカ・アリーチェ」さんがある事はオープン時から知っていました。 下戸な私には縁の薄いワイン屋さんと、はなから足が向いていませんでした。 全く知らなかった右手ドアをくぐると「カンヴァス・ダ・ディエゴ」さんの世界が開けます。 オープンから約四年で初めて知ったのもRettyのおかげです。 場所は地元民でも、家と駅を結ぶ動線に無い方は通らない路地裏にあります。 練馬駅から徒歩十分弱でしょうか。 「カンヴァス・ダ・ディエゴ」さんには休日のランチタイムに伺いました。 こちらの店名“ディエゴさん”とはオーナーがイタリアで仕事を始めた時、イタリアン・ネームを付けて貰ったそうです。 ドン(名付け親)が居られるのかまでは聞いてません。 そのディエゴさんの描いた世界はワインに尽きるかと想像してます。 テーブルマットに描かれた二匹の獅子が葡萄を絞るロゴは獅子座生まれのディエゴさん由来だそうです。 店内の壁にはイタリアのワイナリーの方々が来店した時のサインです。 そして数々のワインボトルとワイナリーの写真が飾られています。 本業がエノテカ(ワイン屋さん)だけにグラスワインが十五種類と豊富に揃っているトラットリアです。 下戸なのでブラッドオレンジのスパークリングからスタートです。 ランチメニューの三種類から、オーダーは A)菜園風ランチセット “Ortolana オルトレーナ ” / フォカッチャ / サラダ / スパゲッティ / デザート / カフェ B)秋のランチコース “Outunno アウトゥンノ” / フォカッチャ / 前菜 / スパゲッティ / メイン / デザート / カフェ ◇ 自家製フォカッチャとニンニクのクリームスープから料理がスタート。 フォカッチャは塩気とオリーブオイルを感じさせいくらでも入ります。 スープはニンニクを強く感じさせるも上品、胡桃とオリーブオイルがアクセントで優しい味わいです。 ◇ サラダは活きがいい一皿、バーニャカウダソースで美味しく頂けます。 ◇ 前菜の盛り合わせは、鎌倉のピッツァリア「ラッテリア べべ」さんの自家製モッツァレラチーズやトリッパのトマト煮込み、水蛸とジャガイモのマリネなど絶品揃いです。 ◇ 浜名湖産青のりの軽いクリームソース クリームソースながらペペロンチーノパスタで青のりは磯の香りを引き連れて来ました。 魚介のブロードでのばされているのか食後シェフに尋ねたところ、全く青のりの風味だけで濃厚になってるとの事でビックリした逸品です。 ◇ セージバター風味のトマトソース パルミジャーノがけ ほのかなセージバターの香りがまろやかでパルミジャーノが生き生きした一皿です。 ◇ ネロパルマ豚肩ロースのロースト ネロパルマ豚とは黒豚のようです。 野趣溢れる歯応えの中、旨味が濃縮され優しい甘みを醸し出しているローストです。 これは旨いの一言! 休日で別メニューなので最初にお時間かかりますとエクスキューズがありました。 確かにランチで一時間半は内容からいってかかり過ぎですね。 でも美味しい皿と落ち着く部屋でのひと時は決して悪くはありませんでした。 最後にディエゴさんが入れてくれたエスプレッソが味わい深い一杯。 満足感メーターを上げてくれました。 ご馳走さまと退店時にはシェフがドアの外までお見送りは気持ち良いですね。 時間かかって申し訳ないと何度も首を垂れていただくと、こちらも恐縮してしまう休日の午後。 エノテカとトラットリアの路地裏最強タッグ。 練馬界隈ではトップクラスでイタリアを感じさせる一角ですね。 今日も美味しくご馳走さまでした。 今日は改めて、「エノテカ・アリーチェ」さんも品定め。 店名は“アリス(アリーチェ)のワイン屋”なのでしょうか。 ロゴの自転車に乗っているのがアリーチェさんです。 結局、自家製フォカッチャとブラッドオレンジ1ℓ、チョコレートを購入し帰宅しました。

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➖ 池の畔で buono !と叫ぶ ➖ 100レビュー目に選んだのは、地元・練馬で抜群のロケーションを誇る「Vinoteca La Gazza」さん。 この地で十数年続いた「ロニオン」さん、元マネージャーが経営を引継ぎ早二年。 合算で二十年続くイタリアンレストランです。 イタリアに精通しているオーナーとシェフがタッグを組み、ワンランク上を目指した店作りをしたのが「Vinoteca La Gazza」です。 Gazzaとはアオカササギのイタリア名だそうです。 お店のロゴマークにある鳥ですね。 場所は、石神井公園のボート池の畔。 緑多い此の地、隣の三宝寺池には、カワセミが飛来する自然が色濃く残るエリアです。 CM以外で初めて生のカワセミを観られた時は感動しました。 煉瓦造の瀟洒な一軒家にBarの専用スペースもとった贅沢な空間です。 入口にはアンティークな人形がお出迎え。 名はミッキーと呼ばれているようです。 もう一人出迎えてくれるのがオーナー、イタリア生活もあってか濃い目の出で立ちです。 中村橋にあるピッツェリア「Snow goose」さんで食事をした帰り際、9月は「Vinoteca La Gazza」さんとコラボイベントを行う事を教えてくれました。 『 “Pizza練メーゼ” を食すプロジェクト』と題し、移動ピッツァ釜でピッツァや練馬野菜を焼いてくれるそうです。 「Vinoteca La Gazza」さんと「Snow goose」さん両店の味を一度で二度美味しく味わえるチャンスと訪問です。 久しぶりに、ロケーションを楽しむべく二階テラスを予約。 行いの悪さ炸裂で土砂降りの休日です。 テラス席はずぶ濡れで諦めました。 トップの晴れた日の店舗写真は「Vinoteca La Gazza」さんのサイトから許可を頂き拝借したものです。 さて一度で二度美味しいランチのオーダー。 「Vinoteca La Gazza」さんのメニューから“ 黄色いランチセット ” 「Snow goose」さんのメニューから“ ピッツァ・練メーゼ ” をオーダー。 ヴィノテカでも下戸な私はイタリアのコーラを注文。 自然素材で作られたコーラは見栄え美しく、フルーティな味わいで癖になるやつです。 ワイン好きの方はオリジナルハウスワインも有るようなのでお楽しみ下さい。 先ずはピッツァから、ガーリックオイルが運ばれ練馬産野菜が盛られたピッツァの登場です。 何度食べても「Snow goose」さんのピッツァは優しい、しかも美味しい。 あっと言う間の完食です。 「Vinoteca La Gazza」さんの“ 黄色いランチ” は二種の前菜とパスタです。 “ 挽肉とえんどう豆のトマトクリームソースのリガトーニ ” を選択。 これが大当たり、と言うか私の大好きな味の一皿でした。 写真は予めシェアして盛り付けて頂いたので1/2の量です。 この味がある限り肥えても良しとします。 久々に恋する一皿に出逢えて大満足。 心の中で~buono~と叫ぶ土砂降りのランチ。 やはり、晴れた日の二階テラス席から池と緑を眺め、ゆったりしたランチがお勧めです。 ワンちゃんと散歩中でしたら一階テラス席へ。 ディナーはひっそり静まったお屋敷街と公園の池が出迎えてくれる事でしょう。 練馬界隈の路地裏イタリアン隠家探訪(vol.1~4)でも満足度の高い一皿に出会えた今日この頃。 未だ行けていないピッツァリアも評判が高い店が数多くあります。 次に出逢える皿が楽しみな練馬ローカルな一コマでした。 今日も美味しくご馳走さまでした。

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➖ 蠍座の女♬ 母上の誕生日祝い ➖ 果たして八十五歳の誕生日祝いに見合うのか? 「グリル満天星 麻布十番本店」さんへ伺う事が? 『グリル 』と言う響きが羨望であった時代を生きてきた母。 良く食べるが好き嫌いの激しい母。 戦前に銀座のオリンピックなるレストランでテーブルマナーを父親が仕込んでくれた思い出話が少し自慢の母。 エビフライを頼めば間違いない洋食好きの母。 そんな理由での洋食チョイスです。 家で私が作っても良かったのですが、今年に入って姉と弟を続けさまに鬼籍へと見送った母に、少しでも元気を取り戻してもらいたく外食です。 今日は母と嫁との親子三人でのお出かけです。 本店に来るのは二十年振りになります。 姉の形見の帯を締め、母の形見のショールを羽織っての出陣です。 1978年ビストロ満天星から始まり、麻布十番に移り「グリル満天星」とスタートしたのが1988年との歴史を重ねた洋食店ですね。 洋食とは日本人が日本人の味覚に合わせ昇華させた創作料理。 簡単に言うと御飯に合う西洋料理ですね。 オーダーは母にアラカルトからエビフライ、カキフライ、サラダなど。 私は好物の世界四大赤茶料理(私好みをセレクトし命名)の一つビーフシチュー、嫁はビーフステーキ。 エビフライは四本重なり『幸せ』にと見て取れました。 母は家では四本も食べないのに完食、さらに的矢の牡蠣フライも二個と良いペースです。 最後に、デザート皿にキャンドルのサプライズプレゼント。 老練なホールスタッフの皆さんも驚く八十五歳、着物の着こなしのせいか若々しく見えました。 せっかくなので顔出し、決してクラブの大ママではありませんw 他のお料理も卒ない皿の連続、全部すみずみまで美味しい、お箸で食べられる洋食屋さんでした。 店内は東京のアーバンライフの薫りが残るゴージャスではなく、シックでオシャレなエスプリが漂う空間です。 やはり本店は良いですね。 地下鉄一本で行けるようになったのにご無沙汰な街、麻布十番。 もうお上りさん状態です。 老舗感を見せる事もなく、現役感バリバリの洋食レストランに再会でき喜んでおります。 街とともに、ご無沙汰な店をいくつも思い起こした夜。 母の思い出話は家族の歴史。 米寿まで三年、まだまだいけそうな気がします。 今日を皮切りに義母、義妹、トリに妻と蠍座の女カルテットの誕生日が続く霜月。 ヤレヤレ。 今日も美味しくご馳走さまでした。

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うなぎ

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➖ 丑の日に“ う ” のつく食べ物を ➖ ~ 甥っ子訪日記念食べ歩き vol. 4 ~ 『 本日、丑の日 』コピーライター平賀源内の不朽の銘文です。 それ以来約二百年、江戸の鰻屋さんでは「土用の丑の日」のキャッチで夏も繁盛したそうです。 鰻の旬は初冬ですが、暑い夏を乗り越えるスタミナ食として今時分に大活躍です。 今日は丑の日を過ぎましたが城北エリアの有名繁盛店「 鰻家 」 さんへ甥っ子と訪れました。 西武池袋線・東長崎から南口の長崎銀座通りを進み、トキワ荘通り(千川通り)手前にあります。 本田技研創業者の本田宗一郎氏宅が近所で足繁く通ったことでも有名ですね。 今は自民党次期総裁と名高い、石破茂元防衛大臣が黒塗りを横付けでいらっしゃるそうです。 同じ商店街に親戚がおり、街にまだ映画館があったバリバリの昭和時代、おっかない親父が開いた鰻屋さんができたと聞きました。 そんな噂の店に行ったのは何時だったか忘れていますが再訪です。 待たされ、まだかと問うなり「待てねえんだったら帰ってくれ」と客を追い返す勢いがある親父さんでした。 今は予約必須ですね。 近頃には相当丸くなられたご様子。 カウンター越しに良くいろいろな話しを聞かせていただきました。 運良く、本田宗一郎氏、石破茂氏の指定席カウンターに座れました。 井戸水掛け流しの樽の脇で、親父さんが炭火で鰻を焼く姿を目の前で見られます。 この樽では常時二百匹くらい用意するそうです。 串打ち、裂きは見れませんが、焼き一生の姿を窺い知る事が出来ます。 清水で育った鰻を時間をかけ、丁寧に焼き上げることが臭みを消し去る技だと親父さんは言ってました。 お品書きには特上-特-松-竹-梅 特上¥6,200- 〜 特¥3,700- この開き、さらに梅は¥2,250- アメリカ人の甥っ子に値段の開きと味の違いが判るのか? 私自身も自信がありませんし、何でも美味しいと言ってくれる可愛い甥っ子なので【特 ¥3,700-】と 【松 ¥3,250-】の比較食べ比べ。 他に肝焼き(当日あったらとの事)、玉子焼き、上新香を予約済み。 初っ端は玉子焼きからです。 厚み5cmくらいでしょうか、10cm四方の四角い玉子焼きです。 カウンター越しに丁寧に焼き上げる仕事を魅入ってました。 味付けは出汁と砂糖の甘い玉子焼きです。 目の前で焼いてくれ出来たてはふっくら、味も馴染んでほっこりする旨さです。 肝焼きは予約しても有るか無いかの品。 これまた運良く一串ありつけました。 肝焼き一本に最低十二尾必要で、肝吸い優先でなかなか作れないとの事です。 井戸水で浄化された鰻の肝は癖も臭みも全くない逸品です。 それでもアメリカ人のお口には厳しかったようです。 さて特と松のうな重が登場。 店主曰く、特の方がちょいと脂乗りがいいとの事です。 選別は六十年、鰻を握っている手で脂乗りが判るそうです。 お重の大きさも違い、中の鰻も気持ち大き目ですね。 特上に限って言えば、仕入れの段階で全く格上の希少な物だから絶対に美味いぞと教わりました。 次回、鰻が旬まで持ち越しです。 甥っ子に特、私は松を頂く事に。 松で全くもって充分な鰻です。 さすが人気繁盛店、臭みなど微塵もありません。 ふんわり蒸し、丁寧な仕事で両面とも焼かれており、芳ばしい香りと鰻の持つ旨味、甘味が口いっぱいに広がります。 松から特を食べ比べると確かに特の方が脂乗りが多く感じ、松の方に戻ると少々パサついている気がしてくるくらい違いました。 タレの照りに頼らず、濃いめで若干辛口ですが、甘さ控えめで力強い丼に仕上がっています。 柔らかくて美味しいと唸った甥っ子に、「御飯は噛んでも鰻は飲めるだろうって」店主の一言。 昨日に引き続き『特選ロースは飲み物』からの『蒲焼は飲み物』まさかな展開でした。 今日も美味しくご馳走さまでした。

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パスタ

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➖ 気持ち擽る造られし空間でランチ ➖ 夏休み後半最後のランチに伺ったのは、代々木VILLAGEなる不思議な空間にあるトラットリア「code kurkku」さん。 代々木VILLAGEには普段見慣れない植物が生い茂る空間に、ベーカリー、カフェ、バル、代々木カレーなどが点在。 そこを抜けるとホワイトサンドのビーチを模した空間。 さらに不思議さを象徴するボトルツリーなる樹木の奥に「code kurkku」さんのエントランスがあります。 入って左手にミュージックバールームがあり、夜は最高の音響システムが奏でる音楽を肴に一杯いけるそうです。 ランチは三種類、パスタセット、カジュアルランチ 、メニューコードクルックがあります。 本日はパスタセットとカジュアルランチをオーダー。 カジュアルランチはパスタを“ ウニとルッコラのスパゲッティーニ ” と“ 限定10食 飛騨牛のハンバーグ ” にバージョンアップしました。 予約なしの飛び込み故、席は一階ウエイティングルームに使われていそうな広い空間でした。 テラス席がありますが真夏はきつい感じですね。 料理がくるまで店内を眺めると、天井が高い贅沢な空間。 窓越しからは、木立の陰にドコモタワーを借景し気分はNYです。 ある意味、特等席でした。 最初にバケットがオリーブオイルと共に運ばれてきました。 このオリーブオイルがフルーティで美味! サミーレ『RE』エキストラバージンオリーブオイルというイタリア産です。 − パスタセット − ・旬野菜のヘルシーサラダ / 三種のドレッシングが皿縁にある綺麗な一皿です。 ・本日のパスタ / 甲斐地鶏のレモンクリームパスタは、ほのかにレモンの風味がソースを支配しサッパリした口溶けが印象的な一皿。 − カジュアルランチ − ・季節のアミューズ / 冷たいガスパチョは酸味、甘味とも感じられる一杯で暑い夏にぴったり。 ・カンパチのカルパッチョ 夏野菜のサラダ仕立て / 例のオリーブオイルとドレッシングが野菜とカンパチを引き立てる一皿。 ・ウニとルッコラのスパゲッティーニ / 冷製かと思いきや、火の通ったパスタ。 潮香となったウニの風味をたっぷり感じる一皿。 ・飛騨牛の自家製ハンバーグ 水牛のモッツァレラ添え / 小振りながら飛騨牛のみで奢られたハンバーグは旨味がギュッと 付け合わせには旬な万願寺唐辛子と賀茂茄子のソテーが美味な一皿。 食のテーマパークなのかと思っていましたが、贅沢な空間で頂けるカジュアルイタリアンは小洒落ていてホッと出来る一皿の連続で、改めて考えを見直しました。 総じて、夏を意識させるランチで気持ちを上げてくれる料理でした。 昼は女子率が超高い空間でしたが、きっとディナーでは別の空間で愉しめることでしょう。 今日も美味しくご馳走さまでした。

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ケーキ屋

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➖美しさとPoisonとの饗艶に惑わすアリア➖ 超キラキラ輝く店を発見した日曜の午後。 ここはパリ6区と幻想を抱かせるガラス窓。 ドアを開けると綺麗な色彩の饗艶! ここはどこ?わたしはだれ? 何かを見失う空間です。 保谷(住所は練馬区南大泉)に本店をおく「アルカション」さん。 練馬に2016年1月オープンだそうですが、この道は一年に一度通る程度で知りませんでした。 イートインが6席あり、先ずは試食ですね。 久しぶりの輝くショーケースとにらめっこ、妻も落ち着きがなく右往左往です。 目の毒とはこのショーケースの事! 危うく横一列一個づつって声が出そうに‼︎ 最終審査に残ったのは結局、人気商品に落ち着きました。 人気No.2“ モンブラン ” と人気No.3 “ プール カー ”をイートインで、 人気No.1 “ パーデ ザンジュ ” が残り一つ、他のケーキと合わせテークアウト用に取り置きをしてもらいました。 運良く空いていた店内も次から次に来店者の列、取り置き正解でした。 イートインではサンドウィッチとケーキのランチメニューもあります。 フランス語放送が流れる店内と気付く頃にケーキの到着。 モンブランに入刀です。 栗と洋酒の香りが立つモンブランです。 ラムなのかブランデーなのかリキュールなのか味覚の限界ですが、かなり効いた大人の味です。 マロンタルトの上にイタリア、フランス産のマロンを使い、生クリームもたっぷりな一品。 甘さが突出していないので上品な逸品ですね。 人気No.3 “ プール カー ” はピスタチオと木苺をチョコムースの上にまぶされた綺麗なケーキ。 味は爽やかで甘さも控えめ大人の味わいでゴージャス。 食後に再度テークアウト用を物色してると、最初に目が釘付けになった“ エキノクス ” のホールが売れていて少し心残り。 人気No.1 “ パーデ ザンジュ ” は自宅で一口づつ実食。 チョコレートムースに黒苺を奢った逸品。 酸味と甘さのバランスが絶妙です。 総じて、フルーティで甘さ控え目。 大人向けな上品なケーキのラインナップに映りました。 過去、練馬界隈でオープンしたケーキ屋、パティスリーの中で最高峰の店に位置付けられると、私的に断じる事への迷いはありません。 駅を超えた辺りでバケットを買い忘れた事に気付きましたが、又来ればいいやと帰宅した小春日和の午後。 今日も美味しくご馳走さまでした。

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バー

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➖ Saturday Night Fever ♬ ➖ ~ 生誕祭と入籍日をダンスフロアで祝う ~ 1984年に麻布十番に現れたマハラジャ。 ♪ エントランス隣にカスタムBMW ♪ ♪ ドレスコードがあるディスコティック♪ ♪ メンズだけの入場お断り♪ ♪ 肩パットの黒服、赤服♪ ♪ コック帽が調理するカウンターキッチン♪ ♪ ガラス張りのVIPルーム♪ ♪ お立ち台♪ ♪ ユーロビート♪ ♪ ワンレンボディコン♪ 栄枯盛衰は刻の定。 数々の伝説を残し1997年に幕を閉じた。 復活の狼煙を2010年に、場所を六本木に変えて上げた。 瀬里奈六本木本店、引越した香妃園がある昭和の色濃い道にあるビルの5階にある。 「キャンティ」でのアニバーサリーディナーを終えた帰り道に、懐かしさが込み上げて訪れた。 妻とは初マハラジャデート。 今宵は 《 Saturday night Fever ♬ 》 土曜日は21時迄がハッピーアワー、女性2ドリンク、男性1ドリンクが¥1,000-で入場出来る。 LINE登録で初回入場無料もあります。 金、土、祝日前日は朝5時まで開いているので始発朝帰りもOK フードメニューもありますが満腹なのでコーラとジンジャエールをドリンクコーナーでチケット交換。 二度目の乾杯。 ディスコのコークの味が懐かしい! 黒服のいないマハラジャですがVIP ROOMは健在。 入口には黒豹と像がお出迎えでマハラジャ感出ています。 さらに、サプライズコメントをDJが読んでいる最中のサイレンも健在でした。 歳を取るとダンスフロアに行くまでが遠く感じる。 中三で初めて赤坂の“ 無限” “ ビブロス” に足を踏み入れた時と同じ感覚に陥る。 足が動かない! 壁を背に動けない! 今宵はglobal mix day。 縦ノリクラブ系やレゲエラップがよくかかる。 1967年、フランキィ・ヴァリのヒット曲 『Can't Take My Eyes Off You♪』 Boys Town Gang が1982年にカヴァ。 邦題『君の瞳に恋してる ♪』はもちろんかからない。 と、思っていた矢先! 『 That's The Way ( I Like It ) 』1975 – K.C. & The Sunshine Band − すかさずアモーレの手を取りダンスフロアへ。 続いて 『 Get Down On It 』1982 − Kool & The Gang − 70's、80'sは二曲で再びクラブMixに。 日替わりで70's・80'sなどのホットスポットもあります。 華麗なステップを踏みたい、そこの貴方! 是非、参戦してみてはいかがでしょう。 翌日以降のケアは自己負担ですので悪しからず。 70'sのファンキーがゴキゲンに流れ続けなくて良かったと日頃の運動不足を嘆く。 数年振りのダンスフロアはきつか! チークタイムのあったディスコテックに舞い戻りたい幻想を抱いた六本木の夜。 今日も美味しくご馳走さまでした。 追加写真は外苑東通りで遭遇したリアルマリオカート! ググってみたら2h/8,000-ガイド付 要普通免許、コスプレ無料、つけ髭300円 ちと楽しそうw