Yuji Sugawara

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ミラノに8年駐在していたためイタリア料理は現地の味が自分の判断基準となっています。好物はイタリア料理全般の他、蕎麦、味噌ラーメン、大衆中華、インド料理、アラブ料理、ハンバーガー等

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内幸町駅

カフェ

取引先に誘われ1970年開業の老舗喫茶店へッケルンさんへ。朝8時から夜7時まで50年、営業日はずっと立ちっぱなしでてきぱきと仕事をこなしてこられた70代後半のマスターがつくり続けるプリンとババロア、サンドイッチが大人気のお店とのこと。なかでもババロアは、作った日には予約で完売しているため、そうと知らずに訪問し注文してもありつけない代物なんだそうです。この日はそのババロアの日に当たり、親切なお取引先は3週間程前に私を数にいれて予約をしてくれていたそうで、幸運にも初来店でそんな貴重なババロアを味わうことができました。もうひとつの人気者プリンは毎日作っていらっしゃるそうですが、殆どの人が飲み物とセットで700円のこれをオーダーするため生産が追いつかず、プリン30分待ちだけどいいですか、はい、待ちます、というやり取りが頻繁に聞こえてきます。そして、お客さんの注文が揃ったタイミングでマスターが、じゃープリン行くぞ、と一声発し、一気にカップからプリンをお皿に移していくショータイムが始まります。正直、こんな喫茶店は、古風な喫茶店好きな私も見たことがありません。ゆっくり時間をつぶそう的な目的で入ったら圧倒されてしまうかもしれません。さて、私がいただいたババロアですが、とにかくフワフワな仕上がりで、懐かしい洋風の上等な甘味にあふれていました。最初はストレートで楽しみ、次に、マスターが3日間煮込んでつくるレモンソースをからめ、最後はそこにフレッシュクリームを垂らし、計3回の変化を楽しみながら味わいます。食べ終わる手前くらいでサイフォンで丁寧にいれたコーヒーも到着するので、それとともに、正確には4回の味変が楽しめました。ババロアもプリンも玉子サンドも、どれもが見た目も中身もシンプルなのですが、そんな普通なものがやけに美味しい、そして、お客さんが絶えることのない不思議な喫茶店でした。何故こんな風に美味しくできるのですか、という誰かの質問に、新鮮な材料で手間を惜しまず丁寧につくるだけ、でも手間は企業秘密よ、と答えていました。 #50年の時を刻む銘店の絶品ババロアとプリン

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長坂駅

フランス料理

八ヶ岳高原の某ホテルで13時半から打合せのため、お取組先の営業車に乗せてもらい朝9時東京出発、11時半過ぎに長坂icで中央道を降り、さくっとお蕎麦ランチでもと考えrettyで検索。目に入って来たのが紬山荘さん。信州の素朴な田舎蕎麦を期待し車一台でぎりぎりの景色良い細道を入っていきますと森の中に佇むシックな古民家のようなお店がみえてきます。こんなところに、と誰もが一瞬思うであろう人里離れた原野の奥にあるとても品のよいお蕎麦屋さんです。駐車場も広い。しかし、車の駐車台数で想像した通り、満席の盛況ぶりです。お蕎麦は、思い浮かべていた手打太切りの色濃い田舎蕎麦ではなく更科風の細切りで白いタイプ。前者が好み故に一瞬戸惑いましたが、食べてみますと実にこしがあり、蕎麦の味もよく感じられ、旨い出汁がでたおつゆと素晴らしいハーモニーを奏でています。これはまた鴨南とベストマッチングの大変上品なお蕎麦に出会えました。柔らかく味の良い鴨肉はフランス産でした。八ヶ岳高原まではここから40分、仕事が終わりましたら談合坂でほうとうを買って東京へ帰ります。 #山奥のシックな古民家でいただく上品な手打ち蕎麦

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神田(東京)駅

居酒屋

何年かぶりにランチを再開した神田にある本格アラブ料理のお店アルミナさんにここ最近はまっています。2週間前に再開し、もう3回もこちらでスパイシーかつヘルシーなアラビアンランチを楽しんでいます。オリーブオイルやエスプレッソコーヒーもルーツはアラブからと聞きますが、確かにシチリア料理をさらに味わい深くしたような羊やチキン中心の肉料理、鯖やカジキ中心の魚料理。スパイスやハーブ、レモンを多用した味付けが素材の余計な臭みを消し去っていて、大変食べやすくいいお味に仕上がっています。インドより上品な味わいのスパイス料理と言うか、味の濃い南欧料理と言いますか、その独特な世界観には魅了されます。ローストチキンとスパイシーピラフをタジン鍋で仕上げたマクルーベ、エジプトのパスタ料理コシャリ、グリルした羊をさらにボイルしてレモンクリームソースをかけ、ナッツやフライドオニオンとあわせたマンサフをいただきました。最後に飲むアラビックカフェもカルダモンの香りがたまりません。次回はアラビックミートソースパスタか魚と野菜のタジン&クスクスを試す予定です。メニューには馴染みの薄い料理名がならんでいますが、こちらでハズレの料理にでくわしたことはありませんので、とくに地中海からシルクロード方面の冒険が好きな方にはおすすめのお店です。尚、宗教上の方針から、こちらは夜でもアルコール類の提供がありませんのでご注意のほど。ノンアルコールのオリジナルソフトドリンクは豊富にありますが。

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幡ヶ谷駅

イタリア料理

昨晩は、母国の味にうるさいイタリア人をもうならせるハイレベルな都内イタリア料理店探訪の会を、在京のイタリアの友人と実施しました。訪ねたのは幡ヶ谷の商店街の奥の方にある al mulon。トリエステ地方の方言を店名にしていることからもかなり拘った店と期待し入店。赤い椅子が目を引くフレンドリーな店内、調理中の香味野菜が放つアロマに包まれ、期待感が高まります。まずはグラスでスプマンテをいただきますが、なんとプロセッコでもフランチャコルタでもないリボッラジャッラの泡がありました。これはイタリアでも中々出くわさないシロモノですが、日本ではここが初めてです。前菜は後に響かないよう軽めの野菜料理の盛り合わせ、パスタは旬のポルチーニのタリアテッレとパンでこさえたニョッキのグーラッシュがけの二種、セコンドは豚のすね肉のロースト。いやー、久しぶりにやられました。どれもこれも本物の味です。野菜の優しい味付け、バターでシンプルに仕上げたタリアテッレ、とはいえ1皿に生のポルチーニをこれだけふんだんにいれるお店は初めて。グーラッシュの出来映えも秀逸ですがパーネのニョッキもこれまた日本では初めて。そして、すね肉ですが、これもまた日本ではお初ですが、イタリアで食べていたものをこえるほどに味わい深い、本当にすね肉のローストの調理法を知っている人のお料理だとわかりました。これでお腹いっぱいですが、料理の質が高いためか、胃にもたれません。調子にのってデザートも。これがまたその辺のイタリア料理店ではめったにお目にかかれないチロル地方の銘菓アップルストゥルーデルとサラメディチョコラータ。共に同行のイタリア人も唸る絶妙な仕上がりです。お店にエレガントさやお洒落感はあまりありませんが、お料理もデザートもこちらは本当にハイレベルなので、イタリア料理の本質に触れたい方にはぴったりのお店かと。ミラノ出身のグルメな友人によれば、いきなり都内のイタリア料理店ベストスリーにノミネートだそうです。 # #味にうるさいイタリア人が認める本物の料理

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大手町(東京)駅

モロッコ料理

一度前を通ってからその情熱的な赤い壁が気になっていたモロッコ料理屋さんにランチでお邪魔しました。オーナーと思われるマダムに席へ通されるとすぐにアルコール液とマスク入れをもってきてくださり、お料理も丁寧にご説明くださいました。もっともモロッコらしい、と自分が思い込んでいる羊肉と野菜のクスクスを注文すると、すぐにセットの暖かなトマトと豆のスープがでてきました。これはどことなく懐かしい感じのする家庭的なお味。クスクスはふんだんな野菜としっかり煮込まれた柔らかなお肉、それらのスープがよくしみこんでいて、エスニック料理好きにはたまらない1皿でした。最後に山羊のチーズでつくったという苺ソースのチーズケーキ、これは甘さ控えめでとても軽い食感。そしてカフェ(普通はモロッコのミントティーだそう)をいただき、とても満足な内容のランチでした。マダムシェフがつくる愛情たっぷりで素朴な本物のモロッコ料理と楽しいモロッコのお話が魅力的な素敵なお店。店内を丁寧に拭き掃除する姿が好印象のフランス帰りのイケメンで礼儀正しい息子さんのサービスもナイスでした。ミートボールやチキンと豆のタジンといった興味そそられるメニューがまだあるので是非またお邪魔いたしたく。