k kashira
綾瀬駅
定食
初めての入店は、いかに外観がアットホームな店であっても勇気がいる。厨房には3名のかあちゃん達が魚を焼いたり、洗い物をしたり、忙しく働いている。 かあちゃん達の活気に当てられたせいか、わんぱくな写真に釣られて生姜焼き定食に唐揚げと卵焼きを付けてしまった。 止めてくれる人がいないのは恐ろしい。 注文を待っていると、お互いがバツイチ子持ちの昼呑みに遭遇。男性の過度な気遣いや横柄な受け答えから、かあちゃんじゃ終わらねぇぞと、次の一件への意気込みが背中からひしと伝わってきた。男は、女性への脈を確かめるが、その脈に甘んじる事なく、焦らず会話を回していた。過去の相手を罵り、共通の敵を祀り上げて2人の距離はみるみる近づく。 口には出さないが、心の隙間を埋めてくれと渇望しているのは明らかだった。 盆が運ばれ、過剰発注だった事に気がついた。 かあちゃんである。 その量に、母の優しさが溢れている。 ※ ごめんなさい。 投稿した写真は、後日撮影したものですが、うますぎて皿と、残り一切れです。