Hajime  Ryuzaki

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音楽サラリーマン。toilettyという需要もあるのではないか、と思う弱小胃腸男子。

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東銀座駅

そば(蕎麦)

10月に入り半袖か長袖か、毎朝Google Homeに問いかけて一日が始まる。迷った時はたいてい半袖でちょうどいいものだ。 最近は毎週銀座に通っている。昼食か夕食か、これまた秋の悩みのような時間におなかがすく。歩きながら考える、果たしてお蕎麦は冷にするか温にするか。人生は選択の連続だ。 食券を渡しカウンターに座ると、無音の店内に響くかき揚げの弾ける音、蕎麦を切る音、すする音。これがまた心地よいASMR。歯応えのある蕎麦の食感は僕好みで夢中で平らげる。 じんわり汗をかいたら思う、やっぱり半袖が正解だ。 #老舗の蕎麦 #かき揚げ #蕎麦

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麻布十番駅

定食

最近は麻布十番に通っている。先輩の背中に「お待たせしました」と声をかけ、カウンターでふたり瓶ビールを握る。「ここに来たらこれ」とリードされ「ぎばさ」をねっとり。閉まるのはちょっと早いけれど、ラストオーダーからフィニッシュへの導き方が上手。最近「全裸監督」を観た。

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荻窪駅

中華料理

仕事で初めて仙台へ赴いた。しっかり美味しい牛タンを食べたのは、大阪へ行けばたこ焼きを食べたいタイプだからだ。 子どもが生まれて父が死んだ平成最後の年だった。死ぬんじゃないかと生まれて、生きるんじゃないかと死ぬものだった。 どうしても瓶ビールが飲みたくてふらっと立ち寄った。電子決済が使えるお店だと、近くの先輩が昔教えてくれたお店だ。 牛タン食べたじゃんか、と頼んだ唐揚げを押し込んでテレビを見上げている。リーズナブルな値段は電子決済向きだった。

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高円寺駅

居酒屋

【平成最後の秋】9月初旬の夕方、開店直後のカウンターの隅に座る。接続の悪いテレビがとぎれとぎれに夏の終わりを伝える。あさってから真夏日もとぎれとぎれになるのだそうだ。いよいよ「平成最後の秋」ということになる。 生ビールと串3本、小鉢で990円の「やきとんセット」を頼んで、衣替え前にはありがたい凍りついたビールを流し込む。18時という時間は各地の天気を予報したり、遠くのバンドのMVを解禁したりと忙しないものだ。 カシラにレバー、ハツ。唐辛子を豪快に振りかけて食べていた学生時代から気がつけば7年。結婚もして子どもまで生まれて、親も弱った。環境ばかり変わって中身は何も変わってない、と嘆いていたけれど、唐辛子はそっと皿に盛って食べるようになった。 仕事も様々振られるようになった。誰かに怒られることもなくなった。結果だけを求めるようになった。出世する人もそうでなさそうな人も、なんとなく分かるようになった。何が正しいのかは分からなくなった。 「どうせ」と思っていた衣替え、してみてもいいかな、と凍りついたビールをもうひとつ。

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三軒茶屋駅

創作料理

【モリッシー】町にはまだ高層ビルもない時代。光る泥だんごを作ったり、ザリガニを採ったり、少年期を共にしたモリシタ君。 長い学生生活を終え、明日から社会人という日に、ばったり会った。髪を切った僕はサラリーマンに、長髪を自慢する君は「古着屋がやりたくて、アメリカに行く」と言った。 それから仕事に追われ、気がつけば日本にヘンテコな名前のBARが建った。イェーガーを撃たれながら旧友を待つと、カウンターはサラリーマンやご近所さんが並び、君の話で笑う。 ひとりでも友人とでも、一期一会、気ままに飲んで気ままに帰る。誰よりも光る泥だんごを作った、地元の星の店。