Daishi Moriwaki

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落合(東京)駅

ケーキ屋

「ふわふわ~」「あんま~い」「もうないの?」。昭和の「洋菓子」は、昭和を知らない女子大生の嬉しそうな声をもたらす(以下長文)。 最初はなんのことはない。 「気まぐれな手土産」のつもりだった。 東中野駅から離れ、早稲田通りの角でひっそりと営業している洋菓子屋さん「アンドロワ」。 ガラス越しに見える店内には、飾りと呼べるものが何一つないのに驚かされる。 ショーケースに入ったケーキや焼き菓子の彩だけが店の原色カラーであり、壁一面はどこか薄暗い肌色だ。 中に入ると、どこかで見たようなケーキが並ぶ中、見慣れないものがあった。 「オムレット 300円」 薄茶色のスポンジ生地でクリームを挟んだ、ショーケース内ケーキ類の中で一際彩画ない。白と茶色。雑誌映えはまずしないだろう。 「みっつください」 なぜ私がこれを三つも買おうと思ったのかは、未だに謎だ。 計900円。1000円近い「気まぐれ」。 自分が地味なものに惹かれる志向なのは確かだけど、それにしても「なんとなく」だった。 妙齢のおばあさんが、丁寧にオムレットをひとつひとつ袋詰めしてくれる。 後で調べてみると、もう50年以上この店を切り盛りされ、和菓子を別で作って売っていた旦那さんはすでに他界され、後継ぎもいらっしゃらないとか。 (このオムレットも、このおばあさんがお亡くなりになったら、いずれは時代の流れに消え去るのかな) 「お待たせいたしました」 白髪と笑顔を見せてくれたおばあさんの佇まいが、オムレットと受け取った時に妙にせつなく見えた。 *** その時買ったオムレットは結局、自分では食べずに別の店で相席した女子大生たちに分けてしまった。 自分の選んだ「地味な洋菓子」が今の時代でも通用するのか。 それを少し、確かめてみたかったからだ。 自分でひとり楽しむのは、後からでも遅くはないから。 で、一番最初の感想に戻る。 「ふわふわ~」「あんま~い」「もうないの?」 他にも、「(クリームが)あ、あふれる~」「やさしい味・・・」など、おおむね好評な声を聞くことが出来た。 「あ、バナナ!」と声をあげて驚いてもいた。 中にはバナナがつぶされないまま入っていて、それをクリームで覆い隠している。 食べる方は完全な不意打ちを食らうカタチになり、尚更「あんま~い」と頬をユルませていたようだった。 ブッセ生地は昔ながらの少し固めな焼き加減。手触りがほんの少しザラっとしているものの、その分「甘い空気」をしっかり閉じ込めてて、一噛みするとその「甘い空気」が一気に口内へとなだれ込んでくる。 その「甘い空気」の後にすぐさま生クリームのとろふわな触感やバナナ果肉のしっとりした甘味がやってきて、一緒くたに混ざり合う。が、それがいい。 全体的に無理をしない組み合わせになっているので「落ち着いて深呼吸できる甘味」に仕上がっているってトコ。 女子大生たちの小さな口にも関わらず、オムレットはあっという間になくなってしまっていた。 「ごちそうさま~」と声は喜びつつ、明らかに量不足の不満顔をあらわにしていた。 今日の自分の失敗。 「アンドロワのオムレットは、土産用なら5個以上買っていくべき」なのを知らなかったこと。

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池袋駅

タイ料理

「日本とタイの懸け橋に」。オーナーが語るタイスイーツ専門店にはココナツのコクをもつスイーツ満載。舌の上のタイツアーへようこそ!

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桜台(東京)駅

中華料理

蒸せそうな緑とは裏腹に、ふんわりとニラの香味---気流が麺に絡まりあう感覚は、上物の蕎麦をすすったそれに似ている。

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沼袋駅

ラーメン

昔ながらの札幌味噌ラーメン。実は深夜一時までやっている夜勤族御用達のお店。仕事帰りの疲れた体に味噌の甘辛が沁みわたる…

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自由が丘駅

ケーキ屋

モンブラン発祥の店。皆が口を揃える「正しいケーキ屋」のイメージは昭和のモンブランのスタイルを守り続けるゆえか(以下長文) (長文雑感) 自由が丘駅を降りてすぐ。 三坪ほどの販売フロアの奥に、シックな喫茶スペースが広がっている。 家に持ち帰ってもいいけど、喫茶スペースがあるのならそこでイートインするのがやはり一番いい食べ方なんだろう。 自由が丘という街は、ぶっちゃけると一見「スイーツ」という言葉に代表される、悪く言うと浮かれたイメージが強い(個人的主観)。 けど、よーく歩き回ると自由が丘デパートなどの「地に足付いた」装飾品・小品を丁寧に揃えている店や、手芸用品の店が多い。 他の方の感想に書いてあったけど「街にしっかり根を下ろして生きるマダム達」の街が「実感としての自由が丘」であり、それを象徴しているのがここのモンブランなんだろうなあ、というのが見た目の第一印象。 出てきたモンブランは、「歩き回って初めて見える自由が丘」のごとく、落ち着いた、実に品がいいものだった。 味もまさに見た目にそっくり比例して、栗の香をクリームでどう滑らかにするかを考え抜いたであろうバランス良い甘味が、舌の上でとても気持ちよく滑り落ちていく。 一言でいえば「まろやか」なのだ。甘さがゆったりしている。まさにマダムのごとく。 クリームに舌にはスポンジ生地が仕込まれており、少し甘くなった舌を中和してくれる。 安いモンブランにありがちな「ひたすらに浮かれた甘さだけ」というものではないのは間違いない。 この落着きこそが、「長い年月支持され続ける洋菓子のお手本」で、言ってみれば「お約束」なんだろう。 欠点を言うと、浮かれてないだけに少し店自体の敷居が高く映るかもしれないこと。 けど、一度入ってしまえば問題ない。 あとは、何十年と支持され続けた「幸せなお約束」がそこに待っているのだから。 (他感雑感) モンブラン発祥の店、というのが入るきっかけでしたが、今では自由が丘での貴重な休憩場所になっています。 僕はどうしても浮かれた店には二の足を踏んでしまう傾向があるので、こういう落ち着いた雰囲気の店は重宝するのです・・・w