Atushi Iiduka

Atushi Iiduka

文筆家。生まれも育ちも下町江東区。 ブログ「カレーですよ」に4300超の実食カレー記事掲載。 YouTubeチャンネルには1600本ほどのカレー関連その他の動画あり。 月刊男性誌、ぶんか社「エキサイティングマックス!」にて「それでもカレーは食べ物である」連載6年目、フリーペーパー「ココカラ」連載3年目。 著書「

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  • カレー
  • たこ焼き
  • タイ料理
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神保町駅

カレー

好物件、お茶の水にあり。できれば、できれば、、、秘密にしときたい。でも、お教えしましょう。 カレーですよ。 お茶の水での用事。皆さんいろいろあると思いますが三省堂書店や書泉に行くという人も多いのではないでしょうか? そこからわずか1分。カレー者にはご存知のエチオピア、その隣にはスープカレーのオオドリー。そしてその隣にスパイスキッチンというインド料理店が1階に入っているビル。 その地下には、ボクが学生の頃によく通ったロシア料理の老舗レストラン「サラファン」があります。地下のロシアレストランにばかり通っていたボクなのですが、長らく行かぬ間に、このビルの3階に、快適なカフェができていました。その名前を 「カフェ ヒナタヤ」 名前の通りのお店なんですよ。 その狭いビルの入り口。学生の頃、サラファンに通っていたころは(まだあのおっかないロシア人の大きなおばさんがいた頃)上の階の時計屋さんやら何やらは気にも止めたことがありませんでした。 それはつまり、地下に降りる階段とは逆のほう、少し上がった階段の狭い踊り場に、エレベーターがあることを知らなかったということ。そして、そのエレベーターがなんとも言えないクラシックなやつがついてるっていうこと。これはね、ぜひ体験してもらいたいものです。もったいないから写真は載せません。 エレベーター。一見普通の少し古いエレベーターに見えますが。ボタンを押して、1階にやって来るのを待って。待って。待って、、、あ、きた。待って、、るんだけど、、、開かないじゃない。いや、自分で開けるんです。ほら、把手がついているでしょう?あれ、中にも蛇腹の金属扉。これも自分でね。 ボタンをグイッと押し込むと、おもむろにエレベーターが動き始めます。外の壁が目の前をゆっくり流れます。そう、金属蛇腹のドアは素通しだからね。 ガックン、というかんじの懐かしい止まり方をして目的階についたらさっきと同じ。手で扉を2枚、開きましょう。薄暗いかんじの入り口からエレベーター、と来て、エレベーターの重い扉を開いて店のドアのほうをみると、光が射しています。中に入ってみると、目の覚めるような気分。 三角形のフロアスペースは明るく日差しが入る気持ちの良い空間です。おお、特等席の船の舳先のようなあのカウンター席が空いている。これは嬉しいな。目の前も、背中も、窓です。 駿河台の空中に浮かんだまま、カレーを注文、です。 「チキンカレーセット」950円 サラダと飲み物がつくセット。アイスティーをもらうことにしました。 出てきたカレーは手のかかったものでした。きちんと辛さもある本格的なものです。チキンも美味しく仕上がっていて、オリジナリティあるカレーソースも上出来です。うん、おいしいねえ。好きな味。 しかしここ、本当に気持ちのいい席だなあ。外を見下ろすと駿河台のお茶の水へ登る坂道が見えます。開け放たれた窓からは心地よい風が入って来て、カレーのあとのお腹に加担して眠気を誘って来ます。そこを負けずに手元にある可愛らしい豆本やパラパラ漫画の本などを眺めて、リラックス。いい気分。 そんないい気分をほにゃほにゃと堪能、そいつをtweet、iPhoneから30minの新アプリSpoonで流したら、近くでカフェを迷ってここではないお店を選んだフォロワーの女の子が「そっちいきます!」と。 おおお!おもしろい。すぐに並びの席にやって来た、はじめて会う大学生の女の子とひとしきりおしゃべりをしました。楽しいなあ。 それもこれも、この開放感ある、でも落ち着いたカフェの空気の成せる技、ではないかなあ、とおもいました。帰り際、お店の女性に「お知り合い?」と聞かれて、コトの顛末をお話しすると、とても面白がってくれましたよ。うん、今日はこのカフェがくれたマジックデイかもしれません。

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和田塚駅

ダイニングバー

良いお店があるんだよ、エチオピア定食、食べます?バラッツ君に誘われました。食べます食べます! カレーですよ。 うーん、と、、、カレー、と言い切れない、エチオピア料理。そもそもアフリカ大陸のエチオピアにカレーという名の食べ物があるのか、ないのか。そういう話もありますが。でも、汁かけごはんって、基本、カレーといっていい、というのがボクの持論です。 きのうのカフェ鎌倉美学でのタンドールナイトのあと。バラッツ君のお家に泊めていただいて。楽しい午前中を過ごして、さて、今回の鎌倉での2日間でのメインのステージへ。 その前に、腹ごしらえだね。ここ、鎌倉材木座の 「満」 というおみせ。おもしろいお店です。 ランチタイムは「焼魚定食」「タイヌードル」「エチオピア定食」が出てくる、というお店。セレクト、おもしろいなあ。タイヌードルも気になりましたが(なんだろうね。いわゆるクイティオなのかしら)ここはやっぱりバラッツくんが言っていたコレ、コレにします。 「エチオピア定食」 ほら、きれいでしょ。 ジャガイモの黄色、ニンジンのオレンジ、サラダのトマトの赤がとてもきれい。 そしてごはん。 白米と玄米から選ぶことができるので、玄米にしてみました。大盛りも無料サービス。若くもないのにバラッツくんに引っ張られて大盛りにしちゃったよ(笑)玄米、もっちりと長けていて、いいにおいがしてとてもおいしいです。さてこの豆の煮込み。これがね、おいしい、おもしろい。キツいスパイシーさはなくて、あくまで穏やか。でもネパールのダールとは違う風味。 「バルバレ」という名のスパイスミックスを使ってあってこのニュアンスがとてもおもしろい。コレはね、説明しづらいなあ。 エチオピアの伝統的なローカルスパイスで、チリやコリアンダー、アジョワン、フェネグリークなんかをホールからローストして挽いたもの。それを使った、豆のシチュー、というところでしょうか。 本来は辛いスパイスですが、やんわりした感じで使ってあり、とてもおいしい。穏やかに、ひたひたと効いてくる野菜の旨味、滋味。それを緩やかに押してやるスパイス使い。からだが喜ぶやんわり味、です。うーん、おいしいよ、これ。 で、つけあわせのキャベツのピックル(薄味の浅漬け的アプローチ)やモロヘイヤのこれは、、和え物かな。これらがまたうまい。まぜるとまたうまい。 トマトのサラダも、箸安めにとてもよい、気持ちいい酢う味を効かせたよいお味。やー、バランス、いいですね。なにか、からだにしみてくる感じの味わい、です。 むずかしくしない、まじめに作る。そういういう印象を受けたお料理でした。これ、いいな。焼き魚の定食やタイヌードルも、俄然食べてみたくなりました。お店のお二人もニコニコと楽しそうで、穏やかで、長居したくなるような空気を作り出しています。 いいお店、おしえてもらった。鎌倉方面で、またたち寄れる場所がふえちゃった。不得意だった海方面が、どんどんひらけてくる気分です。

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荻窪駅

カフェ

大変に心地よいカフェを見つけました。ちょっとおもしろい成り立ちのここ。カレーが食べられます。ネパールのカレーだね、これ。 カレーですよ。 荻窪駅。住んでなかったころは変な駅だなあと思っていました。なんというか、いなかっぽいって。 下町育ちのボクが通りかかる荻窪。オートバイで山に入る時に、いつも通りかかってました。ほら、青梅街道の、街道沿いにあって、跨線橋越えると道が狭くなって。バスロータリーが小さくて、いつもその場所だけ道が混んでて。なんか、そういうイメージ。 なんとかいいながら、もうここらへんに住んではや10年を越えます。西郊、の名前のこの土地、楽しい毎日です。そんな荻窪ですが、まだまだ気がつかないお店も多い。そうやって、あれ?ここ、ネパールのカレーやってるの?と、知ったのが、ここ、 「アンナプールナ」 はじめはその名前、アンナプールナという名におやっと思ったんですよね。 カフェで、、、ヒマラヤの山の名か。ふーん、、、と思ったら、カレー、ありました。 よし!はいろう。 しかしこの場所、気がつかなかったな。 店の下にあるセブンイレブンはよく使ってるし、何度となく前を通っていたのだけどな。そんなことを思いつつ、階段を上がりました。入り口は至って普通なんですが、、、入ると広い。 青梅街道に面した側は端まで窓になっていて、明るい日差しがたくさん入ります。 始めはとてもすいていたのですが、12時15分くらいを境目に、結構な人が入ってきました。お、ランチピークが始まりだね。女性のお客さんばかりだ。 ここはどうやらヨーガの教室がやっているお店らしいんです。聞くと『友永ヨーガ学院』がヨーガ教室のスタジオに併設する、乳菜食(肉、魚、卵を使わない料理)というコンセプトで始めたカフェ、とのこと。テーマは「からだに負担がかからない優しいもの」野菜は有機を使用、なるべく手作りの、という努力をしてらっしゃるみたいです。 >> アンナプールナでは、四季の野菜をふんだんに、北インド・リシケシは、アシュラム仕込の精進カレー、身体にしみわたるベジのスープ、どっしり、もっちり、天然酵母のパン、手作りのスイーツなど、旅にでずとも、ほっとしたい善男善女の皆さまに、無理なく身体が休まるメニューを用意しています。 << なんてことを聞くと、期待、高まりますね。 「サブジ&ダルプレート」 を頼みました。少しだけ和のテイストも感じさせるうつわ類。箸と、木のスプーンがシャレています。 ほうれん草と厚揚げのサブジ > 穏やかな中にちゃんとしたスパイス使いで納得、のお味です。決して刺激が強いスパイス使いではないのですが、からだの内側がじわり、と暖かくなる感じのやさしさある味わいです。パラックパニールとかサーグのような作りで、パニールに変えて厚揚げ、というアレンジ、かな。うん、これ、おいしい。お見事です。 ダル > これも王道をいく穏やかな味わい。 豆の味を堪能できる、といった仕立てに好感を感じます。おいしい。 両方混ぜるとまたおいしい。うん、言わずもがな、です。それぞれ全てを混ぜましょう。カレーは、そうやって食べましょう。とても美味しくなりますよ。ニンジンのビックルが、大変に美味。日本の漬物でも通じそうな嬉しい味。これはたまらないなあ。 箸休めに少しついている風情だったけれど、もっとたくさん、サラダのように食べたい、と思いました。 そうそう、店の人も気遣いあり、安心です。 始めのオーダーの時にパンかごはんを選べると聞き、珍しくパンを選んでみました。 しばらくして別の男性が、わざわざ「今日のカレーはご飯の方が合うので取り替えましょうか」と提案をいただきました。あ、なるほど、粘度の低めのカレーにはパンよりもごはんが合いますよね。うーん、その優しさに感激。 心地よい日差しが入る、快適なカウンター席が、その一言でますます快適になりました。今度また、来よう。カレーを食べにいく、ではなく、のんびりしに行こう。そうしよう。カレーも食べるけど、でも、ちょっと本を読んだり文章を書いてみたり、してみよう。快適、だから。

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用賀駅

カレー

あなたは自分の欲求のすべてを満たす大事な場所、なんていうのを持っていますか? カレーですよ。 カレーとスパゲッティとハンバーグを食べたい。いっぺんに食べたーい! そういう時があります。断固、ある。それも、物理的な、というより精神的な満足感を得るために、すべてが一緒の皿に乗っていなければならなーい!断固、一緒がいいのです。そんな感じのときに思い出すのがあそこ。上野毛のあそこ。環八、ロードサイドのあそこ。 「パピー」 すべてを満たしてくれます。カレーも、スパゲッティも、ハンバーグも。メニューのナンバーは5。メニューナンバー5を選べば誰もが満腹と欲求を怒濤のごとく満たされてしまうというあれが出てきます。 「ハンバーグ&ナポリタン&カレーライス」1080円 という男気あふれるメニュー名。でも、この名前を口に出す人は多くありまえん。ぼそりとつぶやけばいいのです。 「5番、、、」 それだけです。 そう、ナンバーファイブは殺しの番号。胃袋殺しのキラーナンバーです。スパゲッティ、カレー。それぞれたっぷり一人前ずつ乗ってきます。その上に輝くハンバーグ。ロマンを皿の上に凝縮させたような、このひと皿。いつものように満腹天国に真っ逆さまに落ちていきます! まったくもってひねりもない、いい意味での普通の味。安心、普遍的な味。こういうものが必ず食べたくなる一瞬があるのです。その証拠がこのお店が無休で、午前中から深夜、早朝までの営業を続けていること。ニーズがあるのです。きょうは珍しく昼間行きました。でも、また深夜に行きたくなるんだろうなあ。なんで深夜にドカメシ食いたくなるのかなあ、、、

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国分寺駅

タイ料理

ちょっと思いつきで国分寺にやって来ました。お昼時にさしかかる時間に用事を済ませます。ランチ、どうするかな。 カレーですよ。 大昔、、、えーと、もう20年近く前かしら。仕事で毎月国分寺に立ち寄っていました。そういえば、あの頃はどのカレーやさんに寄っていたっけかなあ。ちょっと思い出せないなあ。でも、カレーを食べていたことだけは、確かです。出張の時は札幌だろうが京都だろうが岡山だろうが、カレーでしたから。 言わずもがな、です。 ぶらり、駅前を歩いていると、、、お、タイ料理のお店。地下だ。ちょっと地味だ。何となく鼻が効いて、入ってみようと思いました。あら、メニューをみてみたら。安い。安いなあ。すごい値段からランチが食べられます。みてよ、ほら。ね。安いねえ。でもね、ことカレーに関しては安い、で食べることはまずありません。カレーに関しては金に糸目を付けない主義。 そうじゃなくて、珍しくゲーンガリーがランチメニューにあったから。 タイカレーの代表的な3種とくれば、ゲーンペッ(タイレッドカレー)、ゲーンキャオワーン(タイグリーンカレー)、ゲーンカリー(タイイエローカレー)、です。だいたいグリーン、レッドをメニューにおく店が多く、余裕があればイエロー、もしくはレッドないしグリーンとたまに交換でいれる、的な扱いが多い気がするんですね。うん、タイカレーはグリーンやレッド、というイメージ的なものもあるかもね。 そういったわけで、ランチなんかで見かけると頼むようにしてます。 しかし安い。ちょっとビックリだなあ。メニューにはカノムジーン、カオクルクガピ、パッカパオ、と魅力的なメニューもありますが、この戦略的価格のランチ、食べてみたい。スナックの居抜きまんまのラウンジ系内装を物ともせずに着席、注文をすると、こんなカレーが出てきました。 ゲーンガリー あら、おもしろい。 タイ料理って言うと、青と白のパイナップル柄のうつわが多いのですが、シャレた洋食風のスタイルで出てきました。これはめずらしいね。シンプルな、ゲーンとカオだけのセット。でも、ゲーンガリーはうつわにめいっぱい。カオだって十分な量。コブみかんの香りがほんのり香る本格的なタイのイエローカレーです。 うん、これおいしい。 意外な満足感にびっくり。おなかいっぱいにさせてくれます。や、こりゃ予想外。あとで友人に聞くと、ここらへんの学生たちに愛される、昔っからのお店だそうで。お値段も昔っから大して変らずに、ずっと来てるみたい。 へえ、もしかして、戦略価格ではなくて、こういうものとしてずっとやっているのかなあ。だったらすごいなあ。夜の顔も見てみたくなりました。その友人を誘って、来てみようかな。