Atushi Iiduka
神保町駅
カレー
好物件、お茶の水にあり。できれば、できれば、、、秘密にしときたい。でも、お教えしましょう。 カレーですよ。 お茶の水での用事。皆さんいろいろあると思いますが三省堂書店や書泉に行くという人も多いのではないでしょうか? そこからわずか1分。カレー者にはご存知のエチオピア、その隣にはスープカレーのオオドリー。そしてその隣にスパイスキッチンというインド料理店が1階に入っているビル。 その地下には、ボクが学生の頃によく通ったロシア料理の老舗レストラン「サラファン」があります。地下のロシアレストランにばかり通っていたボクなのですが、長らく行かぬ間に、このビルの3階に、快適なカフェができていました。その名前を 「カフェ ヒナタヤ」 名前の通りのお店なんですよ。 その狭いビルの入り口。学生の頃、サラファンに通っていたころは(まだあのおっかないロシア人の大きなおばさんがいた頃)上の階の時計屋さんやら何やらは気にも止めたことがありませんでした。 それはつまり、地下に降りる階段とは逆のほう、少し上がった階段の狭い踊り場に、エレベーターがあることを知らなかったということ。そして、そのエレベーターがなんとも言えないクラシックなやつがついてるっていうこと。これはね、ぜひ体験してもらいたいものです。もったいないから写真は載せません。 エレベーター。一見普通の少し古いエレベーターに見えますが。ボタンを押して、1階にやって来るのを待って。待って。待って、、、あ、きた。待って、、るんだけど、、、開かないじゃない。いや、自分で開けるんです。ほら、把手がついているでしょう?あれ、中にも蛇腹の金属扉。これも自分でね。 ボタンをグイッと押し込むと、おもむろにエレベーターが動き始めます。外の壁が目の前をゆっくり流れます。そう、金属蛇腹のドアは素通しだからね。 ガックン、というかんじの懐かしい止まり方をして目的階についたらさっきと同じ。手で扉を2枚、開きましょう。薄暗いかんじの入り口からエレベーター、と来て、エレベーターの重い扉を開いて店のドアのほうをみると、光が射しています。中に入ってみると、目の覚めるような気分。 三角形のフロアスペースは明るく日差しが入る気持ちの良い空間です。おお、特等席の船の舳先のようなあのカウンター席が空いている。これは嬉しいな。目の前も、背中も、窓です。 駿河台の空中に浮かんだまま、カレーを注文、です。 「チキンカレーセット」950円 サラダと飲み物がつくセット。アイスティーをもらうことにしました。 出てきたカレーは手のかかったものでした。きちんと辛さもある本格的なものです。チキンも美味しく仕上がっていて、オリジナリティあるカレーソースも上出来です。うん、おいしいねえ。好きな味。 しかしここ、本当に気持ちのいい席だなあ。外を見下ろすと駿河台のお茶の水へ登る坂道が見えます。開け放たれた窓からは心地よい風が入って来て、カレーのあとのお腹に加担して眠気を誘って来ます。そこを負けずに手元にある可愛らしい豆本やパラパラ漫画の本などを眺めて、リラックス。いい気分。 そんないい気分をほにゃほにゃと堪能、そいつをtweet、iPhoneから30minの新アプリSpoonで流したら、近くでカフェを迷ってここではないお店を選んだフォロワーの女の子が「そっちいきます!」と。 おおお!おもしろい。すぐに並びの席にやって来た、はじめて会う大学生の女の子とひとしきりおしゃべりをしました。楽しいなあ。 それもこれも、この開放感ある、でも落ち着いたカフェの空気の成せる技、ではないかなあ、とおもいました。帰り際、お店の女性に「お知り合い?」と聞かれて、コトの顛末をお話しすると、とても面白がってくれましたよ。うん、今日はこのカフェがくれたマジックデイかもしれません。