H.Kakinuma

良いことは、書かないがこれは褒めている。ここは、京都にあるパリのカフェーである。蒼い幻想空間、虹色のフルーツポンチ。素晴らしいが、これだけではパリは完成しない。あともう一点、本場の接客があってこそ完成する。 いつ言ってもすごく美人な女性がいた。でもって愛想がない。お冷はテーブルにがちゃん！二階席が空いているか尋ねると、ご自分でご覧頂くシステムだという。素晴らしい。これでいい。店員に愛想なんかあったらダメなんだ。ここには京都とパリの魔法がかかっている。ぺこぺこされたら、青の魔法がとけてしまう。京都をはなれてしばらくたつ。また、魔法にかかりに行きたい。

餃子とピリ辛ナス炒め定食で決まり。ナスが一番。あと、うま煮そば。調理場にはおっちゃん3人。ここのおっちゃんたちが笑うのを長く見たことがなかったが、知人の3歳の子を見たら、すっごい笑顔になっていた。 無愛想な中華料理人、しかも子供好き。そりゃあ、美味いはずだなぁ。たまに食べるチャーハンも捨てがたい。街の中華屋、いいなぁ。心の中まで味がしみてる。また、行こう。

居心地が良いから、人生のなんだかんだは大体ここで女友達に話してきた。流れてるクラシックは音量大きめで話し声も気にならない。花瓶の前の席に座ると後ろにマジモンのカサブランカが活けてあり、話しに受けてのけぞるたびに頭を突っ込み、帰る頃には頭がすっごい百合臭くなる。花粉がちゃんと取ってあるのは、さすがの気遣い。一番好きなのはクッキーセット。クッキーは日替わりで選ばせてくれる。しかもおっきい。メニューは季節ごとに変わるから、いつ行っても楽しめる。ケーキもお酒も楽しめて夜もわりと遅くまで開いている。若くても歳をとってても、ふわふわっと抱きしめてくれる上品なマダムみたいなお店。京都の素晴らしさがつまってる。

お肉もだけど、スタミナースープとチヂミが美味しい。ここのチヂミは薄焼き卵で挟んである。他では見たことない。う、うまい。