岩城士郎
拝島駅
ラーメン
ここのラーメンのメニューの柱は2本。「地鶏中華そば」と「煮干中華そば」。 地鶏中華そばには比内地鶏が、煮干中華そばには瀬戸内の銀付けいりこと北海道の羅臼昆布が使われています。 今回は地鶏中華そばにしてみましたが、券売機が慣れないタイプのもので苦労しました。 ボタンに品名はなく、券売機の上のメニュー表を見ながら欲しいものにあたる番号を押すのです。 これをと思った特製の地鶏中華そばがメニューの2番目なので、「2」と押して「確認」を押したのですが、券が出てこない。…あれ? で、やり直してまた「2」-「確認」。 でも画面表示は「番号を選んでください」になっています。また「2」を押すと「22」になってしまってラチが明きません。 見かねた店主の奥さんが「2」じゃなくて「02」から「確認」ですよ。…これで袋小路から抜けられました。 やれやれ。 さて、(独り相撲の)苦労のあげく注文した「地鶏中華そば」ですが、旨かったですよ。 きれいに澄んだ醤油味のスープ。やや多目の油が表面を覆っています。コクは十分。でも基本、優しい味わいのスープです。 最初は鶏の風味をはっきり感じましたが、食べ進むうちにスープは全体を優しく支えるお母さんになっていきます。 麺は細麺。風味のある麺で噛むと食感が小気味よいです。 トッピングの色々。レアチャーシュー。味玉。山くらげ。鶏の肉団子。みんないい塩梅で美味しい。それぞれに個性があるけれど総じて優しい味わいです。 ちょっと驚いたのが青みとしての三つ葉。 この店主さんのラーメンでは時々登場しますが、この地鶏中華そばには非常に利きます。くっきりとした爽やかさを加えます。 この地鶏ラーメンには和風味の援軍がいいようです。カウンターにある山椒も肉団子にいい効果がありました。 全体の印象は調和がとれた上品なラーメン。しかも、食べ終えた時にはしっかり満足感があります。 この店ではラーメンでもスープ割があります。麺を食べ終わったあたりのタイミングでスープ割りを頼むのですが、これでスープが一変します。今回は柚子のスープ割。 この柚子の香りが「地鶏中華そば」にはぴったりでした。これで上品なラーメンが究極の完成を見たと言いたい位です。 柚子の香りは地鶏中華そばには初めからあっても良いのかもしれません。ただ、そうするとスープ割の驚きがなくなるのか。 でも、スープ割りは柚子とは限らないし、何が良いのか難しいところですね。 --------------------------------------------------------- ここは青梅市河辺のラーメン店、丸孫商店の2号店。 2号店といっても、今は店主夫妻が自ら出向いてオペレーションに当たっています。 こちらは水曜が休みですが、その水曜日には店主さんは河辺の店にいるし、河辺が休みの木曜にはここでやっている。店主さんには休みがありません。大丈夫なのかな? 体を壊さないように、うまくやって欲しいものです。